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2017年働き方総括&2018年展望(後編) (2017/12/28 瓦版

関連ワード : 働き方改革 労働・雇用 

2018年働き方展望

正社員がいまだ根強い支持を集める理由は単純だ。一度入社すれば、定年まで面倒を見てもらえるからだ。日々、仕事があるのかないのか分からない不安定なフリーランスとは雲泥の差がある。なにがなんでも正社員という層が多数派を占めるのも無理はない。

2017年働き方総括&2018年展望(前編)

副業

だが、すでに終身雇用制は事実崩壊している。事実上というのは、企業が解雇する気はなくとも、そもそもの体力が持たず、抱えきれずに倒産するリスクが高まっているからだ。「自分は大丈夫」。もはやそんなお気楽モードでは、10年後に確実に路頭に迷うだろう。

企業中心社会から個人中心社会へ。その意味するところはシンプルだ。企業に所属していなければできなかったようなことが、個人レベルでも可能になる。それだけのことだ。教育や融資など、フリーランスにとって大きな壁だった事案が、クラウドソーシングの進化や環境変化などでクリアされ、ボトルネックが消失したのだ。

もちろんだからといって、誰でも独立して安泰とはならない。それでも、フリーランスになることで企業所属の特権が失われる…。それが理由で独立を躊躇していた層にとっては、即独立も無謀ではない状況が着々と整備されつつある。そうでない層。例えば、職場でやりがいを失いつつあるミドル以降の層でも十分にこの恩恵を受けることは可能だ。

副業&フリーランスが増大する1年に

ベテランなら経験がある。それを活かすことで、案件にありつくことは難しくない。自信がなければ学び直しという選択肢もある。昨今は、文科省認定の職業実践力育成プログラム等の講座が大幅に増加。加えて、給付金の増加で費用負担は大幅軽減される。正社員の間に新たなスキルを身につけ、経験との合わせ技で独立に踏み出せば、道は拓ける。

いきなりフリーランスが難しければ、副業からスタートし、実績を積み上げてから独立もいいだろう。その際の“飯のタネ”が好きなことでも道はある。正社員時代の報酬より減収となる可能性も高いが、いつ仕事が途切れるか、いざという時に融資を受けられるのか…という不安は事実上クリアされているのだから、あとは世間体や家族を養う必要最低コストとのすり合せ次第だろう。

ランサーズは12月16日をフリーランスの日に制定したが、2018年は複業増殖元年に?

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2017年が副業意識の浸透イヤーだったとすれば、2018年はさらに踏み込んだ副業&フリーランスの増大イヤー。深刻な人手不足が続く中で、人材は分裂し、そのスキルをシェアされる時代へ向かう元年となる。平成末期の2018年は、一通り行き渡った働き方改革を超越し、<それでも正社員派>と<いい加減独立するぞ派>にハッキリと別れるターニングポイントの1年となりそうだ。

提供:瓦版

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