ロシア、仮想通貨の規制ガイドラインを発表 (2017/10/26 ビットコインニュース)
ロシア政府はプーチン大統領の署名付きで、仮想通貨に関する規制ガイドラインを発表した。規制の種類によって、日程のばらつきがあるものの、来年7月1日までに施行される。プーチン大統領を含めた政府高官は、今月10日に仮想通貨の規制について議論をするための会合を開いていた。
ロシア政府はICOを有価証券として扱うよう規制を進めており、ICOに対して、証券取引法などの現行法を適用する方向で調整を進めているようだ。これはアメリカのICOに対する規制の方向性と類似しており、新たな法律は作成せず、現行法の範囲内での規制を目指す考えだ。一方、中国や韓国ではICOの発行自体を禁止することを決定しており、この2つの国の対応に比べると、ロシア政府のICO規制は仮想通貨関連業者にとってポジティブなものといえるだろう。
また仮想通貨のマイニング業を登録制とし、マイニングした仮想通貨に対し、税金を課すとしている。ロシアでは、グーグル検索において「マイニング」の関連ワードが多く検索されているとの報告もあり、注目度の高さが伺える。マイニングの関連ワードは、今年の初めと比べ560%も検索される機会が増えているという。
税金の徴収は、法定通貨のルーブルで行われることが規程路線で、マイニング業者は仮想通貨を現金化するための取引所が必要になる。このことから、ロシア国内の取引所の需要が高まることが予想される。あるいは最近話題に上がることが多い、ルーブルに紐付いた仮想通貨「クリプト・ルーブル」が発行、活用される可能性も考えられる。
また韓国では、中銀総裁のイ・ジュヨル総裁は最近、政府が発行するデジタル通貨の発行の可能性があることをメディアに対し発言している。デジタル通貨は、中央銀行と銀行間でのインターナル取引を主な目的としているようだ。一方、ビットコインに対する見解としてイ・ジュヨル総裁は、「現時点では、通貨ではなく商品である」との見解も示している。
韓国には正式な法律がないが、仮想通貨の取引量は世界的に見ても非常に多く、その影響力を増している。韓国・カカオのグループ会社であるDunamuは「Upbit」の名称で新規取引所をオープンする予定だ。UpbitはBittrexと独占パートナーシップを締結し、115のデジタルトークンを扱う予定だ。
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