インバウンド需要増大で激変する求人事情をフル活用するポイント (2017/6/16 瓦版)
訪日外国人増大で「英語」の価値が急騰
就職に語学力が武器になるといわれて久しい。英語を公用語化する日本企業が増加するなど、仕事と英語の関係はますます密接になっている。必要性を感じながらもその習得に二の足を踏んでいるビジネスパーソンも少なくないだろう。
だが、いまや日本は一大観光国として、世界中の旅行者を大量に受け入れている。観光先進国として、政府が掲げる受け入れ訪日外国人旅行者の目標数は、2020年に4000万人だ。いまでも体感としてその多さを感じる中で、さらにその2倍近い数字だ。
こうなると、「まだいいや」というのでは楽観的すぎることになる。訪日外国人が押し寄せるとなれば、これまでは語学力が必須ではなかった仕事にも英語が大きなアドバンテージとなるからだ。観光地の売店のおばちゃんが、片言の英語をマスターしただけで売り上げが数倍になることも珍しくない。
外人向けガイド誌に対応出来る英語ライター、英語ハイヤー運転手、通訳案内士、ホテルマン、レストラン・カフェスタッフなどは、今後ニーズ増大が必至の注目の職業といえるだろう。すでにその職についているなら、英語をマスターすることで“特別人材”に格上げされる可能性も高まるだろう。そうした職に全く縁がなかった人材でも、英語をマスターすることで転職先として一気に食い込めるかもしれない。
英語を使う仕事をしたい人をサポートするウエブサイトが誕生
こうした「英語×仕事」のニーズ増大の機運に合わせ、英語を使う仕事をしたい人をサポートするウエブサイトが誕生した。その名も「シゴト×エイゴ」。運営する全研本社は、その狙いを次のように明かす。
「弊社は、英会話教室や海外語学留学の斡旋業、企業向け語学研修などの語学事業を展開しています。世界のボーダレス化に伴い、英語を使う仕事の種類が急速に増えていると感じています。そこで、通訳やキャビンアテンダントといった、“英語力が必要な仕事”として昔から知られている仕事だけでなく、少し前までは英語が話せることが武器にはならなかった業界からも、『英語が話せる人材が欲しい』という声が上がるようになりました。英語を活かせる仕事をしたい人たちにとっては喜ばしいと同時に、本当に役立つ情報を得ることが難しくなっている一面もあります。そうした現状をふまえ、そのニーズに応える情報サイトとして『シゴト×エイゴ』を立ち上げました」。
その内容は、英語を活かせる仕事の内容や就き方、英語を活かせる仕事で求められる英語力 、英語を活かして仕事で活躍するために大切な資格や検定 、英語を使う仕事をしている先輩や採用担当者インタビュー 、英文履歴書の書き方など、まさにこれから英語を使って仕事をする・したいという人へ向けた有益情報が網羅されている。英語力から適職を探す検索機能もあり、現状の立ち位置を知るにはうってつけかもしれない。
語学力が武器になる時代はいまは昔。いまや、働き方や働く選択肢を増やすための必須スキルといえる。武器レベルでなくとも十分に人材価値を高めてくれる。ところが、現状の日本の英語力は、TOEFLランキングでは同じアジアの韓国や中国に大きく後塵を拝しての30位(2015年)。いまだ英語後進国のままだ。
閉塞感が漂う日本にあって、インバウンド需要の増大で「エイゴ」の価値は急騰している。現状からの脱却をもくろむビジネスパーソンにとっては、これほど分かりやすい転身への足掛かりはないだろう。英語ができる仕事から逆算しなくても、やりたいこと・好きなことに英語を絡めることで「シゴト」にすることも難しくなくなっている。これまでのキャリアにこだわって中途半端な転職で後悔するなら、そこに英語を掛け合わせ仕事を探してみる。視野が一気に広がるその感覚に、気持ちが大きく高ぶるハズだ。
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