【リアルな移住体験記】親孝行とキャリア。両方が実現できる地元・静岡へUターン就職 (2016/10/24 nezas)
男性:20代前半に静岡県にUターン
大学進学を期に上京。就職で静岡へのUターンを決意
私は、高校までは静岡県静岡市で育ちました。高校卒業後は大学への進学を期に上京。就職で地元に戻ってきました。
大学卒業後にUターンをしようと思った一番の理由は、将来的に家業を継ぐため。
私の両親は数棟のアパートを経営しています。いつかは私か兄の2人の内どちらかが、この不動産業を継がなくてはなりません。兄は海外で働くという夢を持っていた一方で、私は働く場所にこだわりはなかったので静岡での就職を決意しました。
また地元・静岡に愛着もありました。静岡に戻って働くことで地元の発展に少しでも貢献できるのでは、とも思っていました。さらに地元の友人も大学卒業後にUターンするケースが多かったため、自分自身も地元に戻ることに違和感はありませんでした。
就職活動はリクナビなどの大手求人サイトをはじめ、静岡新聞が運営する「新卒のかんづめ」という地元密着型の求人サイトも活用しました。また静岡市役所や静岡県庁のホームページなどにも、移住者向けのコンテンツが掲載されており、参考になりました。
静岡市は地方都市ではありますが、意外と求人が多く幅広い選択肢があります。私が希望していた銀行業も少なくなく、複数受験ができたこともありがたかったです。
「地元だから」というフィルターを外しても、静岡は住みやすくて良いところ
静岡で就職することに迷いはありませんでしたが、もしかしたら暮らしやすくはないかも、と思っていました。大学に入学してから4年間、都心で便利な暮らしをしていましたし、高校までの生活と社会人になってからの生活とでは、気になるポイントも異なるかもしれない、とも思っていました。
しかし移住してみると、富士市は車さえあれば東京より便利だと感じます。
伊勢丹や松坂屋、マルイなどの有名デパートもありますし、家電量販店や映画館もあります。さらに少し車を走らせれば海や山、温泉も。週末に気軽に旅行もできるのも大きな魅力の一つです。
また、家賃の安さも大きなメリットの一つです。
移住当時は実家に住んでいましたが、現在は結婚して賃貸アパートに住んでいます。大学時代に東京で住んでいたマンションは月額7万円でワンルーム。一方、現在静岡で借りているアパートは同じ値段で2LDK・駐車場1台付の物件です。
震災を経験して改めて実感。自然が豊富な地域に移住したら、災害への備えはマスト
自然が豊かで住みやすい一方で、自然災害への不安は常にあります。
静岡県は地震が多く、山も海も近くにあります。私は2011年9月11日に起きた東日本大震災の直後に移住したので、とくに自然災害への意識が大きいかもしれません。実家も古いため耐震性に関しても不安がありました。
これは静岡に限らないと思いますが、自然が豊富な地域に住むのであれば、自分自身で災害への対策はしっかりしておかなければならないと感じています。とくに私は海に近い位置に住んでいます。日頃から、万が一津波が迫ってきた場合の対処方法はしっかりとしなければいけませんよね。
このほか、実際に移住して実感したのは「意外と東京からは遠い」ということ。
こちらにUターンする前は、東京には新幹線で1時間だし、大学時代の友達と遊びたくなったらいつでも遊びにいける距離だと考えていました。しかしやはり、今まで通りにはいきません。新幹線に乗っても往復3時間はかかってしまいますし、往復で1万円はかかるので費用的にも制約がかかります。
東京の友達と疎遠になってしまった点は、やはり寂しいです。しかし総合的にみると地元・静岡市に戻って就職したことは、私の人生の中で大きなメリットになっていると感じています。
提供:nezas
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