千葉市がドローン特区に。マンションへのドローン宅配、政府の国家戦略特区会議に申請へ (2015/11/12 DRONE BORG)
千葉市は高層マンションへのドローン宅配を目指し、政府の国家戦略特区会議に対して「幕張新都心から挑戦する未来都市実証特区」を申請しました。この実証特区では「ドローン宅配」のほか、「自動運転タクシーの実証実験」「既存マンションの空き室を宿泊施設として活用するAirBnB方式ビジネスの実験」「幕張メッセ周辺などへのオープンカフェや多言語看板の設置」などが推進される見通しです。
千葉市は同市美浜区の幕張新都心内でドローンによる宅配システムを構築する予定で、通販事業者や宅配事業者、千葉大学の野波特別教授が代表を務める自律制御システム研究所などと連携しながらシステムの開発を進めたいとしています。
構想は、幕張新都心内に建設予定の3棟の高層マンションにドローンの着陸用基地を設け、宅配サービスを提供しようとするものです。3棟のマンションの間にある公園に集配所を設け、そこでドローンに荷物を搭載。その後、集配所を飛び立ったドローンは各マンションの着陸用基地にまで荷物を届けるという仕組みです。従来、高層マンションに対する商品の配送はエレベーターの行き来にかかる時間が長いために、時間的コストの削減が難しく、業務効率が悪いことが問題視されていました。ドローンによる各マンションへの宅配システムが実現すれば、商品宅配の業務効率を大幅にアップさせることに繋がります。
三井不動産レジデンシャルなどがマンションの建築を手がけ、2016年から着工予定となっています。敷地内にはドローンの飛行用経路も確保する予定で、人が入ることができないエリアを設置することによって、万が一ドローンが墜落する事故が起こってもマンション内の住民の安全を確保する狙いです。
このドローン宅配システムは2020年にスタート予定となっています。将来的には、東京湾沿岸にある物流倉庫から幕張新都心の住宅地区に対して宅配サービスを提供したいとしており、海上や河川の上空を飛行して民間人の安全を確保しながら物流コストを大幅に削減できる見込みです。
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