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日本初。学生インターンが選挙ポスターをGoogleマップで見える化! (2019/4/10 NPO法人I-CAS高校生インターンシップ2019 牧田怜久・田中さくら)

 政治家インターンシップの学生が、横須賀市選管がオープンデータ化した統一地方選2019年の選挙ポスター掲示場の情報をGoogleマップにて見える化し、候補者のポスター掲示の負担を軽減させました。全国の自治体のモデルケースとなると思いますのでご紹介します。

『選挙ポスターOpenData化作戦@横須賀』

未だに紙の地図に印をつけて貼りに行くの?

 私たちはI-CASから横須賀市議会議員の小林のぶゆき議員の事務所で学生インターンをしている、広尾学園高校2年の牧田怜久と法政大学国際高校の田中さくらです。同時期にNPO法人ドットジェイピーから来ていた大学生のインターンの方と、統一地方選2019の横須賀市選挙区のポスター掲示板情報をGoogleマップに落とし込みました。

 選挙ポスターは今まで、紙の地図にポスター掲示板の位置を書き、いくつかのチームに分かれて貼りに行くというような、古典的な方法により行われてきました。しかしながら、現代では多くの人がスマホを持って生活し、地図もGoogleマップというようにスマホ上で多くの情報を取得しています。そんな中で選挙ポスターの掲示板の位置は、未だに紙の地図で印をつけ20~30チームで手分けして、紙の地図を確認しながら掲示板の位置を分担し貼りに行っているそうです。このスマホが普及した世の中で、そのような手間のかかる方法をとっていることを初めて聞いた時には驚きました。そこで、自分たち学生インターンが、ポスターの掲示場所をGoogleマップにピンを置き、分担しやすいようそのピンをチームごとに色分けするという取り組みを、横須賀市限定ではありますが行ってみました。

Googleマップを使う利点

 Googleマップを使う利点はいくつかあります。

  1. どの陣営も、スマホを持っている人は多数いると思われる。そのため簡単に地図を確認できる。
  2. Googleマップなどのオンライン地図サービスはGPSを利用して、自分のチームの現在位置からポスターの掲示板まで、ナビ機能で道案内をしてくれる。
  3. Googleマップはピンごとに色分けができるため、簡単にチーム分担ができる。

 というような3つの利点が挙げられます。特に道案内をしてくれるというのは、不慣れな土地を担当する場合や方向音痴な人には、とても有効でしょう。加えて紙の地図でポスター掲示板の位置を分担することは大変で、1枚の紙では不可能であるため、何枚もコピーをとることになります。スマホならば、とても簡単に見える化されます。

 下の画像が、私たちが作った『選挙ポスターOpenData化作戦@横須賀』の地図画面です。

『選挙ポスターOpenData化作戦@横須賀』

これからは政治活動などもIoT化を

 自分は今回のインターンを通して、よく「もっと技術を使えば楽だろうに」と感じます。例えばチラシのポスティングです。団地やアパートに3~4人ほどでポスティングに回りましたが、毎回毎回「あの建物が◯◯さん」のように分担して、少し手間取ってしまいます。そこで全員がスマホで連絡を取り合いながら、マップで確認しながら行えば簡略化できます。もっと政治の世界もIoT化を進められると、応援する人も楽に作業できると強く感じますし、また若い人の政治に対する興味も増すと考えます。

◇インターン受け入れ先の小林議員のコメント

 横須賀市選挙管理委員会では、従来は紙で管理していたポスター掲示場の情報を今回よりGIS(地理情報システム)を用いて、座標(緯度・経度)で管理することとしました。これにより、位置情報の正確性が増し、業務負担の軽減となったと伺っています。加えて、同選管ではポスター掲示場630カ所の情報をオープンデータとして公開しました。

 これを利用し、NPO法人ドットジェイピーの大学生インターン2人が、Googleマップに位置情報を落とし込んで見える化しました。これは、実際にポスターを貼る統一地方選立候補者(神奈川県知事選、神奈川県議選横須賀市選挙区、横須賀市議選)の各陣営の負担を軽減し、立候補のハードルを下げることを狙いとしたものです。その後、NPO法人I-CAS高校生インターン2人が、GoogleマップにUPされたポスター掲示場を、スマートフォンでナビをさせながら効率的に回るためのガイドを作成し、ホームページにてわかりやすく紹介しました。

 ポスター掲示場をGoogleマップに落とし込んで効率的に貼るアイディア自体は、都知事選2014で家入一真氏のチームが実施済みです。ただし、自陣営のためのサービスであり、他陣営も使えるものではありませんでした。その後、公開された「住所情報」からポスター掲示板位置をGoogleマップに落とし込む事例はありましたが、正確性に難がありました。今回、実際の掲示作業に耐える正確な位置情報を誰もがオープンソースとして活用できる全国初の掲示支援サービスとして提供したことで、全国のモデルとなる事例を提示できたと考えています(横須賀市議会議員 小林伸行)。

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