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[大分]ドローンによる薬局間の医薬品配送実証実験を実施 (2024/7/18 株式会社ぎょうせい

関連ワード : ドローン 医療・福祉 大分県 

※画像はイメージです

 大分県(112万3500人)では、24年1月17日、ドローンによる薬局間の医薬品配送の実証実験を実施した。県が23年に公募した「『医薬品配送×ドローン物流』地域実装モデル創出事業委託業務」として採択されたもので、薬剤師と薬局のマッチングアプリの運営を手がける㈱薬けんを代表事業者とし、一般社団法人別府市薬剤師会、㈱WorldLink & Company、九州電力㈱、㈱ネオマルス、beads parkが共同事業者として参画した。

 別府市薬剤師会では、少量の医薬品を同会が運営する薬局(営薬局)から加盟調剤薬局へ配送する「小分け事業」の際に、定期便では同会が雇用する専用ドライバーを、急配便ではタクシーを活用しているが、人員不足や費用増加、渋滞による配送遅延が課題となっている。

 そこで、今回の実験では調剤薬局への医薬品配送の新たな手段としてドローンによる配送スキームを構築することを目的とし、同会営薬局と河野調剤薬局鉄輪店間の片道1.5㎞をフィールドに設定。飛行時間は片道7分で、2種類の外用薬計60gと湿温計を2往復輸送した。飛行レベルは「目視内・自動飛行」のレベル2で、薬局間におけるこうした実証実験は全国初。

 あわせて、セキュリティ対策を講じるために制作された、特定の人のみ解錠可能な医薬品ボックス「スマートキーボックス」の活用検証も行われた。スマートキーボックスは、スマートフォンのアプリで本人確認を行い、鍵の発行・受け渡し・開錠ができる仕組み。

 県では、ドローン物流はドライバーによる配送の代替手段として有効であるとともに、直線距離で目的地まで移動でき、渋滞による配送の遅れを回避し、緊急性の高い医薬品の迅速な配送も可能であるため、医薬品配送の課題を解決する新たな手段となることを期待している。

(月刊「ガバナンス」2024年3月号・DATA BANK 2024)

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