[滋賀県]「持続的で生産性の高い滋賀の農業推進条例」を制定 (2021/3/20 株式会社ぎょうせい)
滋賀県(142万900人)は、20年12月に「持続的で生産性の高い滋賀の農業推進条例」を制定した。多様な農業者が意欲と誇りをもって農業を営み、琵琶湖等の環境が農の営みによって良好に維持されているなどの姿を目指し、その実現に向けた環境整備を基本理念に掲げ「生産力の向上」と「環境保全への配慮」を柱に、主に生産面に焦点をあてた施策の基本的事項を定めているのが特徴。
条例は全18条。基本理念を定めた上で、県の責務と農業者等や関係団体、県民の努力を明記。生産力向上の具体的施策として、農地の土壌調査・改善と有効活用による生産力の最大化、消費者等の需要に対応した農産物の生産の促進、農作業効率化のための情報通信技術等の活用の調査研究・普及、主要農作物の優良な種子の安定生産・供給、主要農作物等の品種の育成、近江の伝統野菜の保護、多様な農業者の確保・育成、気候変動への適応のための品種や技術の調査研究などについて規定。
環境保全に配慮するための施策として、環境こだわり農業の推進をはじめ、農業生産活動に伴って生ずる濁水の流出防止と廃プラスチックの排出抑制に関する啓発、技術の普及等を規定している。21年4月1日に施行する。
(月刊「ガバナンス」2021年2月号・DATA BANK2021)
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