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NYの視点:オバマケア廃止のプロセス始まったばかりとの見方も  株式会社フィスコ 2017年3月28日

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米医療保険制度改革(オバマケア)の廃止失敗を受けて、トランプ政権は次のステップと見られる税制改革、またはインフラ出動を何としてでも成功させ、景気押し上げをはからなければならない。一方、医療保険制度は非常に複雑で、スパイサー米大統領報道官が強調したように「オバマケアの廃止のプロセスはまだ始まったばかり」と、結果に関しての市場の見方は中立的。

オバマ前大統領がオバマケアを実際に成立させるには民主党内での調整などで17カ月かかった。民主党が初めて医療保険制度の改革の必要性を訴え始めてから法案が正式に成立するまでに80年間かかったことを考えると、トランプ政権がわずか1、2ヶ月間、最初の100日を終了する前に改革案をたやすく廃止することが可能であることのほうが異例だ。米国は二大政党制。このため、党内でも思想が異なる。党の考えをひとつにまとめるのは非常に困難とされている。

予定よりも早い段階で税制改革協議が開始できることは利点となる。オバマケア廃止と違い、税制改革では一部民主党の支持も得られると見られている。トランプ大統領が超党派的なアプローチに切り替えた場合、ムニューシン米財務長官が目標としている8月に議会が夏休みに入るまえの可決にも期待が広がる。

■トランプ政権の注目イベント
*29日:トランプ大統領、公約していたメキシコ国境の壁建設計画を提示

4月
*28日:政府予算失効
*2018年度の予算決議
*税制改革協議
*債務上限引き上げ

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