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9月の景況感は大幅に悪化  株式会社フィスコ 2014年10月7日

日銀が2日発表した9月の「生活意識に関するアンケート調査」(第59回)によると、1年前と比べ現在の景気が「良くなった」との回答から「悪くなった」との回答を引いた景況感D.I.がマイナス20.4となり、前回6月調査から10ポイント超も大きく悪化し、悪化幅は東日本大震災により大きく落ち込んだ2011年6月以来の大きさとなった。

先行き(1年後)の景況感についても「良くなる」との回答が減少して「悪くなる」との回答が増加し、景況感D.I.は悪化した。現在の景気水準については、「どちらかと言えば、悪い」、「悪い」との回答の合計が増加した。

景気を判断する根拠としては「自分や家族の収入の状況」との回答が最も多く、次いで「勤め先や自分の店の経営状況」「商店街、繁華街などの混み具合」などとなっている。

また、現在の暮らし向き(1年前対比)についても、「ゆとりが出てきた」との回答から「ゆとりがなくなってきた」との回答を引いた暮らし向きD.I.はマイナス44.1となり、前回調査のマイナス39.8から悪化した。

収入の増減についても、実績(1年前対比)は「減った」との回答が増加したことから、現在の収入D.I.はマイナス幅を拡大した。先行き(1年後)も「増える」との回答が減少し、「減る」との回答が増加したことから1年後の収入D.I.はマイナス幅を拡大した。

支出の増減については、実績(1年前対比)は「減った」との回答が増加したことから、現在の支出D.I.はプラス幅を縮小した。1年後の支出D.I.はマイナス幅を拡大した。

現在の物価に対する実感(1年前対比)は、「上がった」との回答が80.4%に達し、リーマンショック直後の2008年12月以来の高水準となった。「上がった」と答えた人の78.8%が物価上昇は「どちらかと言えば、困ったことだ」と答えた。

現在の物価に対する実感の根拠については、「頻繁に購入する品目の価格の動向から」との回答が最も多く、次いで「ガソリン価格の動向をみて」、「定期的な支出項目の価格の動向から」といった回答が多かった。

1年後、5年後の物価についても、「上がる」との回答が増加した。
所得が伸び悩む中、消費税増税や円安による物価上昇が家計の負担増として意識され、個人の景況感の悪化につながっているようだ。

<YU>

株式会社フィスコ
株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。