【社会】最高齢大川ミサヲさん、116歳の誕生日を世界が祝福 食事や医療より大事な長寿の秘訣とは? NewSphere(ニュースフィア) 2014年3月7日
世界最高齢と認定されている大川ミサヲさんが、3月5日、116歳の誕生日を迎えた。英メディアの取材に対し、長寿の秘訣は「たくさん食べて、最低8時間は寝ること。それから、ゆっくり暮らすこと」と語っている。大川さんは、鯖寿司が好きで、月に1度は食べているという。
1898年
大川さんは1898年、呉服屋の娘として大阪に生まれた。1898年といえば、イギリスではビクトリア女王が王位についていた時代であり、アメリカ・スペイン戦争が勃発した年でもある。日本はまだ明治時代(明治31年)。勝海舟やジョン万次郎が存命していた頃である。
人生でもっとも嬉しかったことは
英テレグラフ紙が、人生で最も嬉しかったことを尋ねると、3世紀にわたる人生の中で、大川さんは迷うことなく「結婚と3人の子供の誕生」と答えたという。一方、最も辛かったことには、83年前の「主人との死別」を挙げたという。大川さんには存命している2人の子供のほかに、4人の孫と6人のひ孫がいる。
日本が長寿国である理由
大川さんは、それまで世界最高齢であった木村次郎右衛門さんが亡くなったのをうけて、2013年に存命する世界最高齢として認められた。世界最高齢が2人続けて日本人だったことに対し、専門家は驚いていないようだ。
テレグラフ紙によると、専門家の多くは、日本が長寿国である理由に、優れた医療制度、高齢であっても活動的に生活できるようにする社会的支援、家族の一員であるという意識、健康的な食生活をあげている。さらに追加調査から、第2次世界大戦の食糧難を中年期に経験している世代は、他の世代よりも長生きする傾向があるという結果も掲載している。
日本国内の長寿に関する研究
大阪大学の准教授は、同紙の取材に対し、食生活や先進的医療以上に、長寿と関係のあることがあると指摘している。100歳以上の高齢者を調べると、その多くが人生を通じて、良い精神状態にあったことがわかるという。心理的対応力が優れているといえる。研究から、好奇心旺盛で、強い意志の持ち主は平均より長生きすることがわかっている。
大川さんも自分の状況を理解し、強い意志をもってそれに対応する力があるという。大川さんは、102歳の時に転んで足の骨を折る怪我をした。しかし、退院し入所している老人ホームに帰ってくると、自ら毎日スクワットを行って、体が衰えないようにしていたというのだ。
海外ではちょっとしたフィーバー?
英国などの海外メディアは、大川さんの人生や、日本が長寿大国である理由などを詳しく報道している。各記事には、大川さんの誕生日を祝うコメントが多く投稿されている。
特にテレグラフ紙には、900近いコメントが寄せられている(6日現在)。
・私はまだ25歳。そんなに長い人生は想像を絶するわ。長い人生のなかでいろいろなことがあったことでしょう。私はだいぶ年をとったと思っていたけど、まだまだね。
・116歳。素晴らしい。一緒にお寿司を食べて、人生で学んできた知識を分けてもらいたい
など、長寿を敬い、祝うコメントが多く見受けられた。ガーディアン紙にも80近いコメントが寄せられている。