インパール作戦の地に平和資料館―75年を経て6月22日に開館式 (2019/6/20 日本財団)
第2次大戦で最も悲惨な戦場の一つとなった「インパール作戦」から75年、旧日本軍が目指したインド北東部マニプール州インパール市近くに日本財団(会長・笹川陽平)の支援で「平和資料館」が完成、6月22日に開館式が開かれることになりました。
資料館はインパール市の南西20キロ、日本軍と英国軍の激戦地となった「レッドヒル」と呼ばれる小高い丘の麓に日本財団が約5,000万円を支援し完成しました。資料館は8角形の平屋建てで、展示スペースや中央ホールなどを備え、開館式には遺族関係者のほか、駐インド日本大使や在インド英国高等弁務官、地元マニプール州首相らの出席も予定されています。
資料館の近くには1994年に旧厚生省(現厚生労働省)が建てた「インド平和記念碑」がありますが、本格的な資料館の建設は初めて。計画に取り組んできた「マニプール観光協会」など関係者は、資料展示や平和に向けた企画などに広く活用し、インパール作戦がその後のインド独立に与えた影響などを後世に幅広く伝える施設としたい、としています。
*[インパール作戦]中国・蒋介石政権に対する連合国側の補給路「援蒋ルート」の遮断などを目的に1944年3月に開始、7月初旬に中止した。戦闘や雨季を迎えた山岳地帯の撤退戦で約3万人が戦死、約4万人が戦病死したとされ、食料や武器・弾薬の補給を軽視した「無謀な作戦」の代名詞として語り継がれている。
インパール平和資料館開所式
日時:2019年6月22日(土)11:50~14:30
場所:インパール平和資料館(インド・インパールインド平和記念碑近く)
内容:【出席者挨拶】笹川陽平日本財団会長、平松賢司駐インド日本大使、Sir Dominic Asquith KCMG在インド英国高等弁務官、マニプール州首相など
- 関連記事
- 日本人初―笹川陽平 日本財団会長にガンジー平和賞
- 都市との格差解消、日本から学べ―日中交流で農村リーダー育成へ
- 日中友好と中国の公衆衛生・医療技術の向上に向け、高度の医学交流へ衣替え
- ミャンマーの子どもたちに健康な歯を―歯科医師たちのボランティアツアー
- ソーシャルイノベーション関連記事一覧