里親家庭の支援拡大へ―新たなシンボルマーク登場 (2018/6/22 日本財団)
子どもの家庭養育推進に向けて
官民協議会の第3回総会開く
「子どもの家庭養育推進官民協議会」の第3回総会が6月1日、東京・赤坂の日本財団ビルで開かれ、すべての子どもが愛情豊かな家庭で育つ社会の建設に向けた施策や財源措置を政府に求める提言をまとめた。併せて里親家庭を社会で支えるシンボルとして新たに「フォスタリングマーク」を作成、支援の拡大を目指すことになった。
同協議会は子どもの家庭養育を推進する官民の協働組織として2016年4月設立され、現在、宮城、福島など11県と千葉、福岡市など11市、さらに「全国里親会」など民間の14団体が加盟、日本財団が事務局を努めている。
冒頭、協議会会長の鈴木英敬・三重県知事は「官民の有志で活動を始めて3年目、家庭養育の在り方を大きく転換する時を迎えている」と挨拶。笹川陽平・日本財団会長は「国会が機能を十分果たせない中で、本協議会は地方自治体の首長さんたちが社会課題の解決に挑戦する新しい動きだ」と述べ、今後に期待を寄せた。
次いで家庭養育に総合的に取り組むフォスタリング業務の研修プログラム開発や人材育成、現在6歳未満となっている特別養子縁組の上限年齢の引き上げなどを内容とした「『家庭養育優先原則』の迅速な実現に向けた諸施策に関する提言」を発表。加藤勝信厚生労働大臣に代わって総会に出席、提言を受け取った山本麻里・内閣官房内閣審議官は「内容をしっかり受け止めながら児童福祉、社会養育の見直しを進めたい」と答えた。
新しく家庭養育推進のシンボルとして製作されたフォスタリングマークは水色とピンクの2本の紐を蝶結びしたシンプルなデザイン。事務局を務める日本財団では「里親制度の普及や里親家庭を支える趣旨に賛同する個人、法人に広く利用してもらい、里親制度に対する理解を少しでも広めたい」としている。
●日本財団ハッピーゆりかご プロジェクト ウェブサイト
●日本財団ハッピーゆりかごプロジェクト~子どもたちにあたたかい家庭を~(日本財団公式ウェブサイト)
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