[千葉・いすみ市]「いすみっこ」の学校給食を子どもたちと一緒に味わう (2016/6/21 金井茂樹)
この記事は「広報いすみ 平成28年6月号『「いすみっこ」の学校給食を子どもたちと一緒に味わう』」を紹介し、コメントしたものです。
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現代社会は環境や教育をはじめ、経済、人権、労働などさまざまな問題を抱えています。このような大きな問題に対して、私たち一人ひとりができることは限られています。しかし、より良い地域社会をつくるためには、私たち自身がそのような問題を“学ぶという姿勢”を持つこと、そして未来を担う子どもたちには、“学ぶ機会”を作ることが大切だと思います。
今回は、このような社会問題に対する取り組みに関する記事の中から、千葉県いすみ市「広報いすみ」平成28年6月号に掲載された「『いすみっこ』の学校給食を子どもたちと一緒に味わう」を取りあげます。この記事は、いすみ市が推進している“自然環境と経済が循環するまちづくり”の一環として、農薬・化学肥料を使わずに作られたお米(「いすみっこ」)が国吉小学校5年生の子どもたちに給食として提供されたというものです。地域で採れた野菜などが給食の食材として使われることは、多くの自治体でも行われていると思いますが、私がこの記事で注目したのは、子どもたちと一緒に給食を食べた人たちが、市長や教育長だけではなく、生産農家、環境教育コーディネーター、栄養士というそれぞれの分野の専門家だということです。専門家の方々との会話は、子どもたちにとって環境問題や食料問題にふれる貴重な体験になったと思われます(残念ながら記事には会話の内容は書かれていませんが)。いすみ市では、このような学校給食のほかにも「自然と共生する里づくり」の取り組みとして、シンポジウム、研修会をはじめ、子どもたちも参加できる“たのしい生きもの観察会”や“いのちの循環”学習支援なども行っているそうです。
子どもたちの日常のひとコマを工夫してさまざまなことを学ぶ機会をつくる。どのような問題に興味を持つかは、子どもたち一人ひとり違うとは思いますが、このようなイベントを通した学びは、きっと子どもたちの心に残るものだと思います。
☆千葉県いすみ市のマスコットキャラクターは「いすみん」です。