[愛知・尾張旭市]市長を囲む子ども会議 (2015/9/25 公共コミュニケーション学会 広報紙オープンデータ研究会 自治体広報担当)
「自分のできること」を考えさせ、参画意欲を育てる子ども会議
愛知県尾張旭市は、市内の12人の中学生が模擬議会を行っています。
中学生が、市長へ行う質問は、学校、交通、防犯、環境、特産品など様々で、中学生の抱く疑問は、大人顔負けの誰もが聞きたいことばかりです。それに対して、市長が、端的に回答している言葉の一つひとつに頷いて読み進めることができます。回答した市長に加え、教育長の発言まであったようで、その場の臨場感がうかがえます。
「余裕のある学校生活を送りたい」という中学校のクラスの少人数化については、特に興味深く感じました。質問者である中学生が、「発言する機会が増えれば、学校もまちも明るくなるから」という理由で「クラスの人数の少数化」を提案しています。自分たちの学校という生活の中の話であり、中学生らしい視点がほほえましく思えました。
しかし、この提案理由は、人の参画がまちの明るさにつながっていくという点で、実は「まちづくりの芯」をついていると感じることができました。自分たちの身近な疑問や不便さを「なんとかしよう」と考えることが大切です。
そして、この中学生たちは、この会議のテーマである「自分のできること」を見つけることができる人に成長していくのだろうと想像しました。この子たちがどんなふうに育っていくのか追跡記事を待ち望んでしまう興味深い記事です。
- [筆者]公共コミュニケーション学会 広報紙オープンデータ研究会 自治体広報担当
- [参考]広報おわりあさひ 2015年9月15日号