[東京・葛飾区]毎月10日は「ノーテレビ・ノーゲームデー」です。 (2015/9/15 金井茂樹)
先月、文部科学省が平成27年度の「全国学力・学習状況調査」の結果を発表しました。この調査によると、月曜日から金曜日の1日当たり1時間以上テレビゲームをする子どもの割合が増加傾向にあるそうです(※)。また今月、子どもたちのSNSでのトラブル件数が増加しているなかで、ネットを安全に使うためのモラルや方法をゲーム形式で学べる無料アプリがソーシャルゲーム大手企業からリリースされたという記事が読売オンライン(読売中高生新聞)に掲載されました。子どもたちへのスマートフォンの普及とともに、その活用のあり方が行政のみならず様々な場で議論されるようになってきています。
そこで、今回は家庭での電子メディア使用ルールを提唱する葛飾区「広報かつしか」9月号の“毎月10日は「ノーテレビ・ノーゲームデー」です。”をとりあげます。葛飾区では、“毎月10日をノーテレビ・ノーゲームデー”に設定して、テレビやゲームを休み、家族で会話や触れ合いの時間にすることを推奨しています。最近のゲームはひとつのコミュニケーション手段でもあるわけですが、月に一回は家族とのコミュニケーションを取りましょうということですね。これは、平成22年に「葛飾区子どもの生活習慣向上・家庭教育支援関係者会議」において設定されたもので、具体的な取り組み方法などは葛飾区公式ホームページに詳しく掲載されています。
ただ、ノーテレビ・ノーゲームデーの問題については、これまで様々な視点から議論されてきていますが、その実施については賛否両論があり一律にルール化することの難しさもあるようです。
行政の取り組みを参考にしながら、ネットを安全に使うためのモラルやルールを守ることができたのかについて家族で会話する。そういった日常的な取り組みが子どもたちをトラブルから守ることにつながると思います。
※この調査では、コンピュータゲーム、携帯式のゲーム、携帯電話やスマートフォンを使ったゲームを含むとされています。
- [筆者]「自治体広報広聴研究所」代表、公共コミュニケーション学会会員、元自治体職員、東京都在住 金井茂樹
- [参考] 広報かつしか 平成27年9月5日号