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大阪万博、開催決定 経済効果約2兆円・約2800万人が訪れる「大阪万博」を徹底解説 (2018/11/27 Airstair

2018年11月24日、フランスパリで開かれた博覧会国際事務局(BIE)総会での加盟国投票で2025年の国際博覧会(万博)の開催都市が大阪市に決まった。日本で開催される大規模な万博は、1970年の大阪、2005年の愛知以来3度目で、大阪では55年ぶりの快挙となる。

2025年の万博での開催地として立候補していたのは、大阪のほか、アゼルバイジャンのバクーとロシアのエカテリンブルク。

開催地を決める投票は加盟170カ国のうち、資格を有する156カ国が無記名方式で実施。1回目の投票で日本は85票を獲得したが、いずれの国も投票総数の3分の2以上に満たなかった。

そのため、最少得票だったアゼルバイジャンを除いて決選投票が行われ、日本は92票を得て61票のロシアを下した。

2025日本万国博覧会誘致委員会事務局によると、2025年の大阪万博は大阪市の夢洲(ゆめしま)で、2025年5月3日から11月3日の185日間で開催。テーマを「いのち輝く未来社会のデザイン(Design Future Society for Our Lives)」、コンセプトを「未来社会の実験場(People’s Living Lab)」と設定する。

2020年に開かれる東京オリンピック・パラリンピックに続き、大阪・関西で開催される一大イベントとして開催される大阪万博で、来場者数2,800万人、経済効果は約2兆円を見込む。

大阪万博の経済効果は本物?EXPO’70を振り返る

万博記念公園の太陽の塔

非常に大きな効果を見込む大阪万博であるが、本当に大きな経済効果があるのか。1970年に開催された日本万国博覧会(EXPO’70)では開催によってどのように変わったのかをだどる。

1970年3月15日から9月13日までの183日間で開催された万国博では、「人類の進歩と調和」 (Progress and Harmony for Mankind)をテーマに設定。人類の高い理想を追求した多くの展示が行われ、中でも「太陽の塔」は万国博の輝かしいシンボルとして今でも多くの人の記憶に残る。

当時の万国博の1日あたりの平均入場者数は35万人で、1日の最高入場者9月5日(土)に83万6千人を記録。約半年で累計6,421万人が訪れる一大イベントとなった。

また万国博で展示された商品やサービスがその後実現し広く普及していった例も多く、温水洗浄便座やワイヤレスフォン、テレビ電話などがそれにあたる。もちろんこの時代には携帯電話もインターネットもない時代だ。

「万博には、人・モノを呼び寄せる求心力と発信力がある」と言われる所以は、ここにある。

ここまで違う。インバウンド観点でみる1970年の万博と今

1970年に開かれた万国博と世の中の状況は大きく異なっている。まず1970年は今とは異なり「固定相場制」で1米ドル=360円に固定。現在のように為替レートの決定をマーケットに委ねる「変動相場制」に移行したのは1973年からだ。

また、今現在の訪日外国人数(2017年)は2,869万人で、2018年は3,000万人が目前となる規模にまで拡大しているが、1970年の訪日外国人数は85万人で今とは比較にならないほど少ない。

実際に、1970年の万国博の入場者の内訳でみると、外国人数はたったの約170万人(2.6%)で、万博を訪れたのはほとんどが日本人だったという。

また宿泊施設でみても、1970年当時は「旅館」が最もメジャーで全国7万軒あるのに対してホテルはたったの400軒で、ホテルが圧倒的なシェアを占め、民泊仲介サイトのAirbnbも出現する今とは状況が全くことなる。

1970年の万博と今

3,000万人を超えるインバウンドと万博に秘める可能性

2025年の大阪万博では、開催会場の夢洲に6ヶ月間の期間で受け入れ可能な入場者想定規模を約3,000万人と想定。さらに過去実績や立地条件などを考慮し来場需要は約2,800万人と予測する。

しかし、過去に開催されたもっとも新しい万博でも2005年と今から13年ほど前だ。訪日外国人数も当時とは大きくことなり、2018年は初めて3,000万人に大台に達する見込みもあり、2025年には未知の領域に達している可能性もある。

1970年の万国博では当初目標想定人数を3,000万人としたものの5,000万人に上方修正を行い、結果として当時の日本人口(約1憶人)の6割相当(約6,421万人)が訪れる巨大イベントにまで成長した。

2025年に開催が決まった大阪万博も良い意味で期待を裏切るイベントになり、関西から日本の成長を牽引するような一大イベントになることを期待したい。

提供:Airstair

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