【図解】訪日外国人5年8カ月ぶりに前年割れ 相次ぐ自然災害の影響あらわに (2018/10/16 Airstair)
日本政府観光局(JNTO)は10月16日に2018年9月の訪日外国人数(推計値)を発表し、訪日外国人数が前年同月比5.3%減の215万9600人と5年8カ月ぶりに減少に転じたことが明らかになった。
2018年の訪日外国人数は前年よりも1カ月ほど早く8月15日時点で史上最速の2,000万人を突破。2017年の訪日外国人数は2,869万人で、5年連続で過去最高を更新。
インバウンドによる追い風を受ける中で今年6月に大阪府北部地震が発生。その後、7月には西日本豪雨により住宅の浸水被害などが多数発生した。相次ぐ自然災害の中でも2018年8月の訪日外国人数は、前年同月比4.1%増の257万人で数は伸ばしていた。
しかし、2018年9月に台風第21号に襲われ西日本の玄関とも言える関西空港が閉鎖。連絡橋がタンカーの衝突で利用できなくなったことに加えて、第一ターミナルの滑走路が浸水するなどし、国際線の運行が再開されたのは閉鎖から10日後。
全国的に相次ぐ自然災害に加えて、西日本の玄関である関西空港が閉鎖されたことでインバウンドの足がほとんど失われてしまったことが大きく影響したようだ。
有望視されていた年間3,000万人突破に暗雲も
今年8月の段階では訪日外国人の年間目標3,000万人突破が有望視されていたが、相次ぐ自然災害に加えて関西空港のストップでその達成に暗雲が立ち込めている。
1月から9月までの訪日外国人累計は前年比10.7%増の2,346万8500人。残り3か月で3,000万人に到達するには、毎月220万人が必達の数値となる。
9月を最後にV字回復となれば過去最高の3,000万人の達成となるが、風評被害なども含め2018年10月も大きく前年割れした場合3,000万人突破が危ぶまれる。
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