京都市内39のホテル、西日本豪雨の影響で台湾・香港の旅行客が2割減 インバウンド産業へ打撃 (2018/9/19 Airstair)
京都文化交流コンベンションビューローは、外国人客宿泊状況調査(2018年7月)レポートを公表し西日本豪雨の影響で台湾・香港の旅行客が2割減となったことを明らかにした。
外国人客宿泊状況調査では、京都市内39のホテル協力のもと国・地域別の外国人客宿泊状況を調査レポートとして公表している。
京都市内の宿泊施設利用者に占める外国人利用割合は年々増加しており2018年7月に調査開始以来過去最高の52.1%となり、日本人旅行者を外国人旅行者が上回るなどインバウンドによる追い風を受けていた。
インバウンドによる追い風を受ける中で2018年6月18日に大阪府北部地震が発生し多数の住宅被害等が出た。その後、7月には西日本豪雨により住宅の浸水被害などが多数発生。
2018年9月には台風第21号に襲われ西日本の玄関とも言える関西空港が閉鎖。閉鎖から10日後に第一ターミナルでの国際線の運航が再開されるなどインバウンド産業に大きな影響が出ることが確実な情勢だ。
外国人客宿泊状況調査(2018年7月)では特に西日本豪雨による影響が顕著に出ており、そこまで大きな被害は出ていないにも関わらず風評被害により台湾は実人数が前年同月比で 18.5%減少、香港も前年同月比で19.4%の減少となった。
特に台風第21号では、国内線は伊丹空港や神戸空港への振り替えなどができセーフティネットとしての役目を果たしたが、国際線では伊丹空港や神戸空港では国際線の運用がほとんどなく、インバウンド産業に対して大打撃となった。
JR西日本と南海電鉄は、台風21号の影響で閉鎖されていた関西空港と対岸を結ぶ鉄道線(りんくうタウン駅-関西空港駅)を9月18日の始発から再開。9月21日からは関西空港発着の旅客便全便の運航を再開し通常スケジュールに戻る予定。
大阪府北部地震や西日本豪雨、台風21号による被害など自然災害により大きな影響を受けている西日本のインバウンド観光産業の早期回復が望まれる。
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