九州から無人ホテルを全国展開するために会社のフェーズに応じた外部人材を活用~株式会社リクリエ代表取締役 中西孝行氏 (2018/4/17 nomad journal)
福岡から全国にビジネスを展開する株式会社リクリエ代表取締役の中西孝行様にインタビューさせていただきました。
お話を伺った方:中西 孝行氏
株式会社リクリエ代表取締役。国家戦略特区「グローバル創業・雇用創出特区」を活用する福岡市は「起業家の視点に立った支援施策を実施し、世界に通用する新しい価値を次々と生み出す原動力を生み出す都市」と考え、福岡にて起業。宿泊業界×ITで全国にサービスを展開している。
宿泊ビジネスから独自の無人ホテルのビジネスで全国展開
――どういったビジネスをされていますか?
中西 孝行氏(以下、中西):2016年に会社を立ち上げた時から行なっている事業はAirbnbの運用代行です。部屋を貸したいという方の部屋の価値を高め、より多くの方に宿泊していただけるサービスを提供しています。
Airbnbの運用代行事業は数あるうちの一つの事業にすぎません。現在力を入れている事業はとあるハウスメーカーさんと提携し、無人ホテルを全国展開するといったものです。ホテル業界はフロント業務からレストランまで従業員が抱える仕事が多いために過酷な労働環境になりがちです。そのために離職率は非常に高く、現在のビジネスモデルのままでは立ち行かなくなるのが明瞭です。そこで、IT技術を駆使した無人のホテルを企画しており、九州のみならず全国に7棟オープンする予定です。最終的な目標は人の手に頼らずデータを活用し、運営する宿泊を目指しています。
会社や事業のフェーズに合わせてお願いできる外部人材
――外部人材を受け入れていらっしゃいますか?
中西:先日まで外部顧問がいました。某企業の役員だった知り合いが退職して、様々な企業の外部顧問になっていることを知り、その時に私が経営しているもう一つの会社で役員が私しかいない状態だったため、相談役が欲しいと思い、お願いすることになりました。それがきっかけで、リクリエでもお世話になりましたね。
現在でいうと、CTOが外部人材です。友人の紹介で出会いました。チーム自体も外部にあるため、デザインを含むITに関する分野は完全に彼にお任せしています。
会社のフェーズに合わせた人と一緒に仕事ができる
中西:外部人材は雇用関係とは異なり、契約が満了した時に会社との関わりが終了します。外部顧問だった方とは先日契約が満了しました。会社を大きくしていくフェーズでは彼の力が必要でしたが、現在は新規事業にシフトしていくため、また新たな方々と一緒に仕事をしていきたいと考えています。
外部人材を活用する難しさ
――外部人材特有のデメリットはありましたか?
月に2回の出社でお願いしていたため、顧問と社員とコミュニケーションをとる時間を、十分に設けることができませんでした。それに伴って、社員と外部顧問の温度感に大きな違いが出てきてしまいました。
外部顧問の最大のボトルネックは社内にいないことだったと思います。もし、フルコミットで参画していただけていればよりよい関係性が続けられたのではないかと考えています。
――『外部人材』と一括りに言いますが、社内とどう関わっていくべきなのかは、立場や人柄、業務内容によって様々なのかもしれないですね。
今後も外部の優秀な方々と一緒に仕事をしていきたい
――今後はどのような形で外部人材を取り入れていきますか?
現在、マネジメント層の人材をヘッドハンティングしています。しかしながら、九州という限定された地域だけではなかなか弊社の意向に沿う方と出会うのは難しいと感じています。
本音としては、フルコミットしてほしいですが、県外、特に首都圏にいる外部の方にお願いするのも一つの手だと考えています。ほかにも、資本政策などの専門的な知識が必要な分野に関しては外部のノウハウを取り入れたいと考えています。
【編集後記】
宿泊業界の問題に着目し、福岡から全国に向けてビジネスを展開する中西様は積極的に外部との関わりを持ちながら、経営課題を解決していく方でした。ぜひ一度、無人ホテルに宿泊してみたいですね。
記事制作/峰萌絵
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