大阪、府市合同で違法民泊撲滅チーム 警察OBなど約60名体制で徹底取り締まりへ (2018/3/29 Airstair)
大阪市の吉村市長は28日、自身が開設するTwitterにて、大阪市の住宅宿泊事業条例が成立したことに触れ、4月に設置される違法民泊撲滅チームについてその詳細を明らかにした。
市長はツイートの中で、大阪府と大阪市の合同で立ち上げる違法民泊撲滅チームについて「5月以降、警察OBを30名程度雇用し、合計約60名体制で違法民泊を徹底的に厳しく取り締まる」という。
大阪市で民泊を行う場合、国家戦略特区法に基づく旅館業法の特例制度を活用した特区民泊か、旅館業法の許可、住宅宿泊事業の届出を行うことで営業を行うことができる。
なお、住宅宿泊事業法や旅館業法などの必要な届出や許可を得ずに有償で旅行者を泊めた場合、6月以下の懲役又は100万円以下の罰金となる。
現在、大阪市内には約14,300件の民泊物件が存在するが、合計約60名体制にもなる違法民泊撲滅チームの発足に伴い、必要な許可を取得していない民泊については、ますますその数を減らしていくことになりそうだ。
世界3位の人気エリアの大阪で、民泊合法化が加速へ
民泊仲介サイト最大手のAirbnb(エアービーアンドビー)が発表した2018年上期の予約状況に基づく調査結果の中で、もっとも予約された都市として大阪は世界第3位にランクイン。大阪に対する民泊利用者ニーズは、世界の中でもトップレベルとなっている。
今現在、民泊関連で問題となっているのは、主に供給サイド、つまり民泊の物件で必要な許可を取得していないなどの問題が起きているだけで、大阪の民泊に宿泊する利用者ニーズが減っているわけではない。
大阪市については特区民泊の物件が爆発的に増加していることからも明らかなように、今後民泊物件全体に占める合法物件の割合は増えることが確実で、違法民泊撲滅チームの発足が加わることでスピードをさらに速めることになりそうだ。
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