地方へのIターンはやっぱり不安…?それぞれの不安要素について考える (2017/1/4 nezas)
自分の出身地へ戻って住む「Uターン」に対して、出身地ではない地方へ移住する「Iターン」という言葉があります。出身地であれば、その土地の就職状況や地方の公共サービスの充実度などがある程度わかったうえで移住を選択することができます。これに対してIターンは、知らないことばかりで不安も多いかもしれません。
今回は、このようなIターンの不安に対する解決策について考えてみます。
Iターンの悩みは生活できるかどうかということ
Iターンを考えるうえでの一番の悩みは、その土地で生活できるのか、ということではないでしょうか。
Uターンの場合は、出身地の事情をある程度分かっている状態で移住の選択をし、住居や就職先などを決めることができます。転勤で移住する場合は、会社が転勤先についての情報を提供してくれることが多いものです。
これに対してIターンは、イチから調べる必要があります。「どこへ行くか」「仕事」「子育て」という選択から行わなければなりません。
● どこに行く?
働く環境は就職先によりさまざまであるため、企業色に左右される部分もあるでしょう。しかし、同じ首都圏である埼玉県と千葉県、神奈川県では土地の雰囲気が異なるように、地方もまた場所によって雰囲気が異なります。食文化一つとっても違います。人々も、方言や気質が異なることもあるでしょう。たとえば、青森県はじょっぱり(=ねばり強い)といわれたり、高知県は酒飲みが多いといわれたり、沖縄県は陽気でおおらかな人が多いといわれたり、各地で特徴的なイメージがあります。そのため、その地方に憧れてIターンをしたがなじめないということもあるようです。
地方の情報について、細かいところまで知るのは難しいかもしれません。しかし、地方自治体にはIターンサイトを開設しているところもあるため、積極的に活用し、移住先をどこにするかということをじっくり検討することをおすすめします。
● 仕事はある?
生活していくうえで一番の問題は、仕事があるかどうかではないでしょうか。
最近では、Iターン希望者向けの転職相談サイトなどが充実してきました。実際にU・Iターンをした人の声や、Q&Aなどを見ることもできます。その他にも、各自治体でU・Iターン者向けの説明会を行っています。これらでは、就職支援だけでなく住居などの相談にも乗ってくれるので、より具体的にIターンのイメージがつかめるでしょう。
また今では政府も人材の地方移動を支援しており、施策や関連イベント、就職関連情報などを紹介しています。全国のハローワークでの職業相談や紹介、人材の受け入れを希望する企業の募集、農業や漁業関連の就職促進支援などさまざまな施策を行っています。その他にも、都心の企業が個人のスキルを地方でも生かせるような転職先を紹介していることもあります。
確かに、地方は都市部に比べると仕事が少ないかもしれません。しかし、まずは調べてみることからはじめてみてはいかがでしょうか。
● 子育ては?
地方は人口流出で人口減少や少子化が問題になっており、福祉面でのサポートを充実させているところが多くあります。子どもの医療費の控除や義務教育無償化、出産祝い金、ベビー用品の支援、産後の状態をみるために保健師の家庭訪問で母親の育児の悩みや相談を行う行政サービスなど、各地で独自の取り組みを行っています。
子育てのサポートとして、子育て支援サイトを作成している自治体も多くなってきています。たとえば、岩手県盛岡市のように、自治体が授乳やおむつが替えのために利用できる施設を「赤ちゃんの駅DAKKO」と指定して情報提供することで、外出できる環境を整えています。
現在都心は人口が増えており待機児童問題なども起きています。子育てをするには、地方の方が環境は整っているといえるのかもしれません。
後悔をしないためにも
土地によってさまざまな特色があり、実際に住んでみて肌で感じないとわからないこともあるでしょう。住めば都というように、ある程度はなじむことも可能かもしれませんが、地方ならではの文化や風習が合わないと都会に戻ってしまうということにもなりかねません。まずは情報収集をして、不安に思うことを一つずつなくしていきましょう。
提供:nezas
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