16年訪日客数2400万人へ、中国・韓国が約30%増 (2016/11/19 Airstair)
観光庁の田村明比古長官は16日の記者会見で、2016年の訪日外国人数が過去最高の2400万人前後に達するとの見通しを示したと日本経済新聞が報じた。
1月から10月までの累計訪日客数は23.3%増の2011万3000人となり、初めて2000万人を突破していた。
要因としては、中華圏の国慶節やアジア圏の学校休暇などのほか、航空路線の新規就航や増便、クルーズ船の寄港増加、断続的な訪日プロモーションにより需要増につながったと分析している。
中国をはじめとするアジア諸国、欧米各国ともに訪日客数は伸びており、アジアでは中国が28.7%増の551万2700人でトップ、全体を通じても1位となった。
韓国が29.2%増の416万9000人、台湾が15.2%増の358万8100人で続いた。中国は国慶節での日並びが良く、韓国はアシアナ航空の一部路線を傘下のLCCエアソウルに移管したことより格安航空券の提供が増加し訪日客数を押し上げたと見られる。
香港、タイなど東南アジア各国に加え、アメリカ、オーストラリアなども順調に増加している。
訪日客数は13年に初めて1000万人を超え、3年足らずでほぼ2倍になった。政府は東京オリンピック・パラリンピックが開かれる20年の4000万人実現を目標に掲げている。
田村長官は達成に向け「堅調に推移している」と強調し、今後、熊本地震による一部地域への影響や国際的な政情不安、為替変動による旅行動向への影響など注視していくという。
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