傍聴部屋を新設――秦野市議会 (2016/6/18 タウンニュース)
子ども連れなどの利用に
秦野市議会は現在開会中の第2回定例会から、乳幼児を連れた人や障害者でも傍聴しやすいよう傍聴部屋を新設した。部屋は声を上げても議場に聞こえないよう防音仕様となっており、議会内容はスピーカーから聞くことができる。
同部屋の設置は、議長提案により行われた。川口薫議長によると、前回の3月議会で乳幼児を連れた母親が傍聴に来ていたが、子どもが泣き出したため、申し訳なさそうに傍聴席を退出するといったケースがあったという。傍聴席は現在62席(車いす席2席含む)あるが、議場内にあるため声が直接響いてしまうのが現状だ。「子連れの方に限らず、体の不自由な方でも気にせずに傍聴ができるように、と部屋の設置を提案しました」と川口議長は話す。
これを受け、本庁舎5階にある録音室横の倉庫として使用していた部屋を整備。もともと防音仕様であったことから、5月にガラスの取り付けや入口の扉、天井のスピーカー等の工事を行い、今議会から使用を開始した。面積は7.125平方メートル。本会議場を横から見下ろせる位置にあり、窓の前には3人程度が座れるスペースがある。対象は乳幼児を連れた人や障害者、車いす利用者などを想定しており、議場に声が響くこともないため、安心して傍聴することができるという。
議会事務局ではこれまでも「議会を身近に感じてもらおう」と議場見学や議会の仕組みが学べる出前講座などを行っている。傍聴部屋の設置もこの一環で、担当者は「幅広い世代に議会を見に来てもらえれば。そこで感じた課題を議員にフィードバックすることで活性化するのでは」と話した。
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