蜂を駆除するドローン (2016/6/17 DRONE BORG)
蜂は人の家や自然の中でも場所を問わず巣を作り、人々の生活を及ぼしてきた一面があります。そうした時に今までは人の手によって蜂を駆除してきました。しかし人の手による蜂の駆除はもちろん危険が伴います。最大限に安全を考慮して専用の制服と機会を用いて、駆除してきましたがそれでも、完全に安全とは言えない状況でした。
そこでフランス企業のDrone Voltが蜂の巣を遠隔で撃退するドローン「Drone Spray Hornet」が開発されました。このドローンは遠隔操作によって、蜂を駆除するスプレーを内蔵して、それを噴射することで、蜂の巣を撃退することができます。そしてカメラを搭載しているので、映像を確認しながら駆除することができます。
開発に至った背景は、現在ヨーロッパに一部でアジア地域からやってきたツマアカスズメバチとみられる蜂による被害の拡大があるようです。この外来生物はとても大きく、そして攻撃的で被害が急拡大しています。そしてこの外来生物は他の生態系を脅かし、農業の問題にもなっています。アカスズメバチは国土の3/4にわたって生息していると言われており、クラス2に指定された毒を持っています。
開発に利用されたのはDJIが提供しているMatrice 100という研究開発用の機体です。映像から確認する限り、障害物回避用のアクセサリーであるGuidanceは搭載されていないようです(おそらく蜂の巣がある木や家屋に十分に近づけなくなってしまうからだと思われます)。
ドローン本体の重量は約3kgで、750mlのスプレー缶を内蔵可能です。飛行時間は9~18分で、パラシュートも搭載しています。このようにドローンはあらゆる用途で使用できる可能性を秘めています。そして世界ではものすごいスピートで市場が動いています。これから想像を超えるようなドローンが出現しても何も驚くことはないでしょう。
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