居場所を突き止めます~ALSOKが地方企業・自治体とシステム実証実験へ (2016/4/22 認知症ねっと)
年内の全国展開を目指す
綜合警備保障株式会社(ALSOK)は4月5日、介護シューズ大手の徳武産業株式会社(徳武産業)及び徳武産業の所在地である香川県さぬき市役所に対し、ALSOKが開発した位置情報提供システムの実証実験をすべく協議を開始したと発表した。
ALSOKは独自のノウハウで開発した無線タグと専用アプリを開発。徳武産業には無線タグを内蔵できる靴を開発している。そして、さぬき市役所には、地域の関係機関や団体との調整を含む実証実験のフィールドの提供を求める。
実証実験は、2016年4月から2017年3月までの1年間、配布する無線タグは50個を想定している。
ALSOKはこのほか、複数の自治体の協力を得て実証実験エリアを拡大する予定。2016年内の全国展開を目指す。
各社のノウハウで旧来の見守りシステムの問題を解決
ALSOKの開発した無線タグ「みまもりタグ」は、Bluetooth Low Energy(BLE)という無線通信技術を採用。ALSOKグループの介護事業での意見を取り入れて、小型軽量で1年以上電池が持つ設計とした。また警備事業で培った無線通信ノウハウを活かし、「雨天等遮蔽物等による電波強度の減衰」というBLE電波の弱点を軽減する仕組みも搭載した。
徳武産業の開発した靴は、介護シューズ大手のノウハウを活かし、「みまもりタグ」を内蔵しても違和感が少なく、BLE電波の減衰も少ない靴を開発した。これにより、「高齢者にどのようにタグを携帯してもらうか」という課題の解決が期待される。
専用アプリ「みまもりタグアプリ」は、位置情報の提供や捜索の依頼などで、個人情報のやり取りをしなくても実現できる仕組みを原則採用した。
「みまもりタグアプリ」をインストールしたスマートフォンを持つ地域ボランティアがタグを持つ人とすれ違うと、タグではなくスマートフォンの位置情報がALSOKのサーバーに伝送される。ボランティアのスマートフォンにはタグを持つ人等の個人情報は記録されない。
保護者は、アプリ等でサーバーにアクセスして、自分が契約したBLEタグとすれ違ったスマートフォンの位置情報の履歴を確認することができる。
これにより、地域への呼び掛けや捜索などの迅速化が期待できる、としている。
(画像はニュースリリースより)
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