選挙権間近!高校生の関心度はいかほど?~さいたま市選管が意識調査を実施 (2016/1/9 クオリティ埼玉)
いよいよ今年の6月より、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられる。クラーク記念国際高等学校さいたまキャンパス(さいたま市大宮区・今窪一太キャンパス長)ではいち早く授業の一環として模擬選挙が実施され、県内の各高校でも選挙や政治に関するディスカッションが行われるなどの試みにより、高校生の間でも選挙や政治について日に日に関心を高めている。今後教育現場において、政治の仕組みや選挙制度について、どう教えて行くかが課題だが、春日部の中学校で起きた、政党発行機関紙のコピーが教諭から生徒に向け配布されたような、公立学校が特定政党による政治活動の温床になる危険性もあり、注意が必要だ。
昨年12月、さいたま市選挙管理委員会は、高校生の政治・選挙に関する意識調査の中間報告をまとめた。さいたま市立高校4校(浦和高校、浦和南高校、大宮北高校、大宮西高校)に在籍する生徒から概ね1,000人を抽出し、アンケート調査が実施された。調査の中で、選挙制度や政党に対する信頼について、「かなり信頼できる」、「ある程度信頼できる」を合わせ53.6%と半数を上回っていた。逆にマスコミに対する信頼度が「あまり信頼できない」が38.4%、「ほとんど信頼していない」が19.9%と、マスコミから発せられる情報には左右されたくないという姿勢が伺える。しかし、新聞を読んでいるかの質問に対し、「毎日読んでいる」、「週に何回か読んでいる」と答えた生徒が18.5%で、「まったく読まない」と答えた生徒が46.2%で、新聞に対する関心度は低い。その一方でニュースサイトをどれくらい見ますかとの質問に対しては、「毎日見ている」が19.8%、「週に何回か見ている」が33.2%と、インターネットのニュースサイトに対しては関心が高いことが分かる。
インターネットを用いた選挙運動も2013年から解禁になり、今や選挙に於いてインターネットは重要なツールである。今後、選挙権を得た高校生も候補者を選ぶためにインターネットを大いに活用するだろうが、それ以前に、如何に選挙や政治に対する関心を持ち続けてもらい、投票行動に結び付けるかも重要である。そのためにマスコミが果たす役割も大きい。
直木 龍介
提供:クオリティ埼玉