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今年から「山の日」新設、日本の祝日数16日は世界3位! (2016/1/15 政治山)

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 今年のカレンダーに新たな祝日が加わりました。1月1日施行された「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」によって、8月11日が「山の日」と定められたのです。国民の祝日が新設されたのは1996年の「海の日」以来20年ぶり。

先進国では最も多い

 日本人は働きアリと言われますが、祝祭日に限っては先進各国と比べても有数の“お休みパラダイス”。「山の日」が加わったことで、年間祝日数は16日になり、平均すれば月に1日以上。世界一少ないメキシコの7日はともかく、アメリカの10日、イギリスの8日と比べても多く、シエスタなどでのんびりしたイメージがあるスペインでも10日、イタリアは11日、ドイツは州によりますが最多で13日、ロシアは14日です。日本は、世界一祝祭日が多いインドとコロンビアの18日に次ぐ3位だそうです。

2016年8月のカレンダー

今年のカレンダーに加えられた祝日「山の日」

休みたい、みんなで言えば、怖くない?

 なぜ祝日が多いのか。有給休暇の消化率が低い国民性と経済効果に配慮して、国が祝日を増やしていることが大きな要因といえそうです。いくら働いてお金を貯めても、お金は回らなければ経済は好循環になりません。1人ひとりが休みを取らないなら、一斉に休んでもらおうと新たな祝日が議論の俎上(そじょう)に上がります。スポーツ観戦でも、個々に声援を送る欧米に比べ、日本人は楽器や応援歌で一斉にエールを送りますが、国民性は休暇の取り方にも表れているようです。祝日が増えるのを嫌がる国民は少ないでしょうから、国会議員は前向きに議論できるテーマでもあります。

ゴールデンウィーク明けから70日以上祝日なし

 そんなお休みパラダイスの日本ですが、6月だけは祝日がありません。5月5日の「こどもの日」が終わると、「海の日」が待ち受ける7月の第3月曜日まで70日以上にわたって祝日はありません。

 4月に新しい環境になって、ゴールデンウィークで一息吐いたと思ったら、延々と週休2日のノルマが続く……この偏った祝日の配置と、この時期の気候が五月病の原因とも言われます。定時で通勤通学に勤しむ人々にとっては1年で一番キツい時期かもしれません。

 「山の日」は当初、8月12日が提案されました。盆休みにつなげようとの発想からです。しかし、同日は1985年日航機墜落事故が起きた日。祝日に相応しくないとのことで前倒しとなり、8月11日が山の日になりました。

「海の日を7月20日に戻そう」との議論は平行線

 祝日の日付を巡る議論では「海の日」も議題に上がりました。祝日を土日とつなげて3連休にする「ハッピーマンデー」制度によって、「海の日」は2003年から7月20日ではなく7月第3月曜日となりました。ところが、「祝日には日付に意味がある」として超党派議連が7月20日に戻そうと問題提起しています。一方で、観光産業への配慮などから現状を支持する意見もあり、議論は平行線をたどったままです。

海の日

「成人式をなくそう」はあれど「成人の日をなくそう」はなし

 先ごろ経過した成人の日については、毎年どこかの成人式で問題行為が繰り返されることから、「成人式をなくせばいい」という意見も出ています。当日に誕生日を迎える成人はともかく、既に20歳になっている成人や、未だ誕生日が来ていない未成年者もいることから、1月の第2月曜日に成人式を行うことに意味がないと考える人も多いようですが、旧友との貴重な再会の場でもあり、賛否が分かれるところでしょう。

 ただ、正月明けで最初の祝日でもあり、「成人の日をなくせばいい」という意見は幸いにして(?)無いようです。

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