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【海外】国際人権団体、ミャンマーで「民族浄化」報告  ネット選挙ドットコム 2013年4月25日

イスラム系少数民族ロヒンギャ人への民族浄化

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)は22日、ミャンマー当局と治安部隊がイスラム系少数民族ロヒンギャ人に対して人道に反する「民族浄化」を行ったと発表した。

ベンガル湾に面するミャンマー西部のラカイン州で、ロヒンギャ人が仏教僧らの一連の攻撃により数百人が死亡、12万5000人が強制退去させられたという。

Image:by EU Humanitarian Aid and Civil Protection

ミャンマー政府が関与か

英BBC放送は、イスラム教徒が住む村やロヒンギャ人が攻撃され、村が焼かれている状況に対し警察官がなすすべもなく傍観している様子を報じた。さらに、警察官は暴動の様子を撮影していたという。

ラカイン州では、2012年6月と10月に仏教徒とイスラム教徒が2回衝突しており、少なくとも約200人が死亡した。また、ミャンマーの市民権を持っていないロヒンギャ人ら約1000人がいまだに避難しているという。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、政府の関与を示唆。また、報告書の中で、治安部隊が証拠を隠滅し、ラカイン州内に死体を大量に遺棄した4カ所を発見したと述べた。

EU、ミャンマーへの経済制裁解除で同意

欧州連合(EU)は22日、ルクセンブルクで行われた外相理事会で、1年前から停止されていたミャンマーに対する経済制裁を公式に解除することで同意した。武器禁輸は継続される。

キャサリン・アシュトン外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、「テイン・セイン大統領の下、民主化が行われている」と経済制裁解除の理由を明らかにした。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、継続されているイスラム系少数民族ロヒンギャ人への暴力のため、欧州連合(EU)に経済制裁の解除を行わないよう呼びかけていた。EUの決定を受けて、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、人権侵害の観点からみて、時期尚早の決定だと批判している。

▼外部リンク

ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
http://www.hrw.org/de/news/

英BBC放送
http://www.bbc.co.uk/news/

提供:ネット選挙ドットコム