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全国初”脱”福祉型就労の今までとこれから (2024/6/4 政治山)

 日本財団と社会福祉法人チャレンジドらいふは、2024年3月15日に「チャレンジドらいふ ソーシャルファーム大崎」の落成式を実施し、植物工場の運営を開始しました。植物工場ではほうれん草を栽培しており、丁寧な作業により安心・安全な納品物を供給するために、職員(元障害者就労支援B型利用者)が日々業務に励んでいます。

(左)発芽数日後のほうれん草の苗、(右)発芽から約1カ月で収穫可能に

 見学を行った日本財団の職員によると、植物工場に勤務する職員の方々は、障害があることが分からないほど生き生きと作業をしていたようです。

出荷準備に追われる職員の皆さん

 「社会福祉法人チャレンジドらいふ」では、障害者就労支援B型事業所を廃止したため、現在では年間約4,200万円の社会保障費は発生せず、障害者の給与(賃金)も平均約9万円が支払われています。

 障害者が一般就労することにより、経済的に自立できるような仕組み構築のため、日本財団は引き続きこの取り組みを実施し、全国に拡大を目指すとのことです。

 今回の発表を受けて、日本財団公益事業部の竹村利道氏は以下のように述べました。

 「これまで日本財団は、多くの福祉的就労に助成を行ってきたが、変わらない低工賃の実態、社会保障費の増大を解決するには至らなかった。試行錯誤を繰り返し組み立てたこの“福祉理念を持ちながらも企業と連携することで経営が自立し障害者が雇用契約のもと活躍。そこに社会保障費は一切要さない仕組み”は、現状の障害者就労に一石を投じるばかりでなく、制度設計の抜本的改良を促すものとなる可能性がある。今後全国に10例程度を構築し、根拠を持って政策提言を行いたい」

■日本財団はたらく障害者サポートプロジェクトの詳細は、以下よりご覧ください。
https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/hataraku_nippon

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