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南沙諸島で中国が相次ぎ灯台稼働、実行支配を強める  株式会社フィスコ 2016年4月7日

関連ワード : 中国 領土問題 

南シナ海の領海紛争エリアで、中国が実効支配を着実に強化しつつある。南沙諸島(スプラトリー諸島)の「スービー礁」(中国名:渚碧礁)を埋め立てた人工島で5日、中国は多機能灯台1基を正式稼働させた。高さ55メートル、直径4.5メートルの回転式大型ライトを組み込んでいる。5秒で周回し、22カイリ先まで照らす。

2015年10月に着工し、鉄筋コンクリートで円柱形に建てられた。船舶自動識別装置(AIS)、国際VHF(船舶共通通信システム)などを設けている。 暗礁(水面下に隠れた岩礁)だったスービー礁は、フィリピンの実効支配するパグアサ島から約25キロ離れている。ベトナムと台湾も領有を主張しているエリアだ。埋め立て前には満潮時に水没していた。そのため国際法上は、領有や領海を主張することはできないとされる。中国は15年5月からスプラトリー諸島で多機能灯台を整備。クアテロン礁(華陽礁)とジョンソン南礁(赤瓜礁)では、すでに完工させた。岩礁のジョンソン南礁と暗礁のクアテロン礁は、ベトナム、フィリピンも領有を主張。中国は1988年3月、ベトナムが統治していたところを攻撃(スプラトリー諸島海戦)で奪取し、領有を主張するようになった。その後、埋め立てによる拡張を進めている。

【亜州IR】

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株式会社フィスコ
株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。
関連ワード : 中国 領土問題