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【中国から探る日本株】自動車メーカー、政治リスクになお注意 現地紙が日産を攻撃 株式会社フィスコ 2013年11月15日
尖閣諸島問題をきっかけとした反日デモから1年が経ち、足元では中国における日本車の販売が力強い回復を見せている。ただ、尖閣問題にこれといった進展が見られない中、自動車メーカーを中心とした日本企業は、政治リスクになお注意を払う必要がありそうだ。
共産党機関紙「人民日報」系で、保守色の強い「環球時報」はこのほど、安倍晋三首相が今月9日、日産自動車の自動運転車に試乗したニュースを取り上げて同社を非難。歴史問題や尖閣問題への姿勢から、安倍首相は「中国で最も歓迎されていない政治家」だとした上で、国内販売の拡大を狙った日産の今回の行為は中国人の感情を無視したものだと指摘した。 同紙では、尖閣問題がどのような影響をもたらしたか「日産は早くも忘れてしまったようだ」とし、安倍政権への「ご機嫌とり」が中国での販売減少につながる可能性に言及した。日産が年末にかけて、中国でフル稼働とする方針を示していることにも触れ、安倍カラーに染まることのマイナス影響を警告している。
ただ、日本での報道によると、安倍首相はこの日同じ場所で、トヨタ自動車、ホンダの自動運転車にも試乗している。日産だけがやり玉にあがった背景は不明だが、その他の日本企業も同じように中国で“ネガティブキャンペーン”のターゲットとなり得るリスクを抱えている。 <NT>
- 株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。