【選挙】バングラデシュ総選挙、野党ボイコット 投票所に放火 ネット選挙ドットコム 2014年1月6日
情勢不安が続くバングラデシュで5日、総選挙が実施される予定だ。主要野党はボイコットを表明しており、与党アワミ連盟が300選挙区中153選挙区で勝利するのは確実とみられている。
最大野党のバングラデシュ民族主義党(BNP)を中心とする野党連合は、「現政権下では、公正な選挙が保障されない」として、デモやゼネストを行ってきた。
だが、ハシナ首相は選挙を強行する姿勢を崩しておらず、約20政党が選挙のボイコットを決めた。1991年に議院内閣制に移行したバングラデシュでは、2大政党の与党アワミ連盟と野党バングラデシュ民族主義党(BNP)が、交互に政権を担ってきた。議会は一院制で、今回は300議席を改選。
(画像はイメージです) Image:by Orangeadnan
選挙を1日前に控えた4日、デモ隊により少なくとも投票所100カ所以上が放火されたという。野党側は、今回の選挙を「茶番」として、抗議のため2日間のゼネストを呼びかけた。
警察の報告によると、北部の都市で野党デモ隊と政府支持者との間で衝突があり、男性1人が死亡したという。10月以来、与野党支持者の抗争や警察との衝突で140人以上が死亡している。
今回の選挙では、野党の不参加により、大半の選挙区でアワミ連盟の候補者のみが立候補を届け出ており、与党が無投票で過半数の議席を獲得することが決まっている。バングラデシュでは、数週間前からハシナ首相の辞任を求め、野党支持者によるデモが続いている。
野党側は、新たな選挙を準備する間、専門家による暫定政府の設立を要求しているが、政府はこれを拒否、その上、国際的選挙監視団の参加も拒否している。これを受けて、米国や欧州連合(EU)も選挙監視団の派遣を見送った。
世論調査によると、国民の77%が「投票強行に反対」と回答。政治に精通している人らは、数か月後に改めて総選挙が行われると予想している。
▼外部リンク
ハンブルク夕刊紙:Gewalt, Proteste und Brandanschläge vor Wahl in Bangladesch
http://www.abendblatt.de/article123529533/