【海外】ベタンクール事件、サルコジ前大統領に対する捜査開始 ネット選挙ドットコム 2013年3月24日
ベタンクール夫人の認知症を利用したのか?
フランスのニコラ・サルコジ前大統領が違法献金を受け取ったとされる疑惑で、同国捜査当局は21日、サルコジ氏に対する正式な捜査を開始した。シュテルン誌オンライン版が22日、報じた。
ボルドーの検察当局によると、サルコジ氏は仏大手化粧品会社「ロレアル」創業者の娘、リリアンヌ・ベタンクール夫人(90)から、高齢による判断能力の衰えを利用して選挙資金を引き出した可能性があるという。
Image:by Virginia Manso
サルコジ氏の弁護士はすぐに「不当な決定」を主張、不服申し立てを発表した。
ベタンクール夫人は約160ユーロ(約2兆円)の総資産を有する世界でも指折りの大富豪である。いわゆる「ベタンクール事件」と呼ばれるこの疑惑事件、2006年に認知症と診断されたベタンクール夫人から、サルコジ氏が2007年の大統領選前後に不正な資金を受け取ったというものだ。
難しくなった政界復帰
サルコジ氏は、調査機関との契約において縁故者を重用したり、ジャーナリストに対する違法な調査、財務相時代にパキスタンとの武器取引で賄賂を受け取ったとされるカラチ事件などで非難されている。
もちろんサルコジ氏はすべての疑惑や非難を否定している。
サルコジ氏は以前、2017年の大統領選出馬をほのめかしていたが、今回の捜査手続きによって、サルコジ氏の政界復帰は難しくなってきた。
▼外部リンク
シュテルン誌(Stern Online)
http://www.stern.de/politik/