政策カタログを活用して、住民との協働やビジョンを共有 (2022/8/10 熊本県大津町長 金田秀樹)
今回で17回目を迎える日本最大の“政策コンテスト”であるマニフェスト大賞。私は2期務めた議員時代の1期目から応募しており、第9回では住民の方々との事務局4人で住民として「優秀復興支援・防災対策賞」、第14回では議員として「優秀マニフェスト推進賞<議会部門>」、第16回では首長として「優秀マニフェスト推進賞<首長部門>」をそれぞれ受賞させていただきました。毎度、大変光栄に思うとともに、支援者はもちろん多くの住民の皆様からお祝いの言葉を多数いただけることに喜びを感じています。
イラスト付きで平易な表現の政策カタログを作成
昨年度の16回において「優秀マニフェスト推進賞<首長部門>」をいただいた取組みは「政策カタログ【新しい大津町をつくる101の具体策】を確たる基盤としたマニフェストサイクル」という表題です。
具体的には、集会なども難しかったコロナ禍での首長選挙にあたり、約7年半の議員活動での住民対話を基に、全項目イラスト付きで中学生程度でも理解しやすい平易な表現の54ページにわたる政策カタログ【新しい大津町をつくる101の具体策】を作成し、町内全戸へ1万3000部超を配布して浸透に努めたものです。
政策カタログは冊子状でチラシとは異なり捨てられにくく携帯性もあるため、町長就任後も多くの方から自宅の本棚等に並べて保管しているというお声を少なからずいただくとともに、職員の皆さんも私との打ち合わせ時に持参したり、机上に常備したりと、「住民の皆様との協働」や「組織内のビジョンの共有」という面でも機能しています。また、当選後はマニフェストサイクルの遂行に向けて進捗を私の公式ウェブサイトで随時更新するとともに、住民や職員との一層の合意形成、および財政計画等との整合性を図るために総合計画への落とし込みを行っています。
上述のとおり、私の公式ウェブサイトで「政策カタログ」および「進捗表」を掲載していますので、ぜひ一度ご覧いただければ幸いです(https://www.kanadahideki.com/)。
受賞の報道で政策カタログを読み返したという声も
受賞後は、【101の具体策】への皆さまからの興味関心も一層高まったと感じており、メディアからも取材の機会をいただきました。マニフェストの実現に向けては、政策の意義や目的を含めて多くの住民の皆さまと共有することも重要だと考えていますが、受賞の報道後にあらためて政策カタログを読み返したという声も複数あり、その点もありがたく感じています。私自身の公式ウェブサイトのアクセス数も伸びていますので、一層の緊張感を持って、高いレベルでの政策実現に努めています。
また、受賞とは直接は関係ありませんが、本町に進出を検討している企業様や既立地企業様などが私を訪問する際にWEB版の政策カタログを読んでくださっていることも間々あり、新たな官民連携などに繋がったケースも出てきました。さらに、町外の方からも当該取組みに関する問い合わせや冊子提供を希望する声もいただいており、善政競争という面でも幾ばくかは貢献できているのではないかと感じています。
また、マニフェスト大賞への応募段階では策定段階であった「振興総合計画」も計10回の住民懇談会や団体ヒアリング、中学生との意見交換などを経ての策定・説明を終え、私個人だけではなく町としての大きな目標としても本年4月から進捗させています。今後も引き続き、各具体策の進捗を報告しながら一つひとつ進捗させ、任期満了の折にはしっかりとした結果・成果の報告を行いたいと考えています。
政策本位で取り組む皆さんとの交流で刺激を与え合える
マニフェスト大賞は全国における過去の受賞取組み等を知ることで大変な学びと刺激を得ることができ、応募にあたっては自らの取組みの棚卸になるとても有意義なものです。また、我が町以外から外的な評価をいただけること、さらに“善政競争”によって多かれ少なかれ全国の様々な地域の発展に寄与できることは素直に嬉しく、次なる活動へのモチベーションにも繋がります。
さらに、授賞式や懇親会を通して、高い志を持って政策本位で取り組む全国各地の議員や首長、市民の皆さまと知り合うことができ、私自身も主にSNSを通して複数の方々と継続的に交流しています。こうしてマニフェスト大賞の運営事務局や役員の方々を含め、日頃から刺激を与えあえる、高めあえる皆様と深い繋がりを持てることは最大の醍醐味だと考えています。
まずは気軽に応募を
こうした取組みへの応募は準備も大変でハードルも高いと思われる方もいらっしゃると思いますが、要旨200文字と本文1200文字程度の本文と関連資料などがあれば応募できるので、まずは気軽な気持ちで応募フォームをご覧いただければ、新たな扉が開くきっかけになるかもしれません。
皆さまも一緒に善政競争の輪を広げていきましょう!
(お詫びと訂正)金田町長のお名前に誤りがありました。正しくは「金田英樹」です。金田町長ならびに関係者の皆様に大変ご迷惑をおかけいたしました。お詫びして訂正いたします。
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