【LM推進地議連連載／リレーコラム47～地方議員は今～】
第66回 ＜議会改革日本一＞を目指して～議会への市民参加の充実を求めて～ （2013/12/25 さいたま市議会議員 高柳俊哉氏／LM推進地議連会員）
政治山では、政策立案を行う「政策型議員」を目指す地方議員らで構成される「ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟」（略称：LM推進地議連）と連携し、連載・コラムを掲載します。地域主権、地方分権時代をリードし、真の地方自治を確立し実践するために設立された団体のメンバーが、それぞれの実践や自らの考えを毎週発信していきます。現在は、全国47都道府県の議員にご登場いただき、地域の特色や問題点などを語っていただく「リレーコラム47～地方議員は今～」を連載しています。第66回は、埼玉県さいたま市議会議員の高柳俊哉氏による『＜議会改革日本一＞を目指して～議会への市民参加の充実を求めて～』をお届けします。
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さいたま市の概要
さいたま市は人口約125万人を擁する政令指定都市です。首都圏に位置することからも東京のベッド・タウンとしての性格が強い都市ですが、子育て支援や教育、高齢者福祉の充実など市民の暮らしやすさはもとより、鉄道博物館や盆栽美術館、Jリーグ・2チームのホームタウンであることなど多彩な地域資源を活かしたまちづくりが求められています。
議会改革の取り組み
さいたま市議会議員 高柳俊哉氏
私の所属する民主党さいたま市議団は、2011年に「第6回ローカルマニフェスト大賞グランプリ」を受賞することができました。議会基本条例の制定は、2007年民主党市議団マニフェストに掲げられたものですが、さいたま市議会として、2010年に政令指定都市では2番目となる議会基本条例を制定しています。
基本条例制定後において、一問一答式の質問方式導入と対面式演壇の議場開設、議員定数や議員報酬等について有識者の意見を求める議会付属機関の設置、総合振興計画基本計画や都市宣言など議決事件拡大条例の制定、さらにPDCAサイクルを考慮した議会による「行政評価」の実施など積極的に議会改革を進めています。
議会への市民参加推進
私自身も議会改革の大きなテーマとして、議会への市民参加の充実を目指しています。 先の議会基本条例の制定にあたっては、議会改革推進特別委員会の委員長として、市民参加の「オープン議会」を開催しました。これは公募の一般市民を本会議場にお招きし、議会改革推進特別委員会の委員長として、条例素案の説明と質疑応答を行う取り組みでした。
政令指定都市として初めて実施した「行政評価」においては、決算・行政評価特別委員会委員長として、対象事業の共通評価シートを作成し、行政（担当所管）の自己評価と議会（委員）による評価に加えて、市民（傍聴者）による評価も求める仕組みを構築しました。特に、昨年度の「行政評価」では埼玉大学との協定を活用し、埼玉大学の学生も傍聴者として、評価にあたっていただくことができました。
埼玉大学学生との意見交換会
そして、今年度は予算委員会の委員長として、新年度予算審査に向けた参考に資するため、やはり埼玉大学の協力を得て、大学構内を会場に「若者にとって魅力的な都市とは」をテーマに5人の学生からの意見発表とその後の質疑応答、意見交換を行う「埼玉大学学生との意見交換会」を開催することができました。
今後に向けて
「市民参加」と一口に言っても決まった手法があるわけではありません。まだまだ試行錯誤の連続ですが、こうした取り組みがさいたま市議会全体に、さらには他の自治体へと広がっていくことを祈念するものです。
- 著者プロフィール
- 高柳 俊哉（たかやなぎ としや）：1962年生まれ。武蔵大学、明治大学大学院卒業。高校教員、保険代理店勤務などを経て、1999年、旧与野市議会に初当選。合併後、さいたま市議会議員に（現在、4期目）。現在、民主党さいたま市議団幹事長。
HP：さいたま市議会議員 高柳としや
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