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第27回政治山調査「安保法制への『反対』45.2%で『賛成』28.2%を大きく上回る」 (2015/6/17 政治山)

関連ワード : 安倍内閣 安全保障 法律 調査 

安保法制や労働法制で紛糾する第189回国会。6月末までの会期予定は大幅に延長される見込みですが、国会終盤は多くの法案が審議、採決されます。政治山では、6月6日から8日まで、全国の17歳以上の男女を対象に、インターネット意識調査「政治山リサーチ」を用いた調査を実施しました(回答数4,275)。今回はその概要をお届けします。

民主と維新、支持層の意識に大きな隔たり

 まずはじめに、「安倍内閣の政権運営」についてたずねた(グラフ1)。「支持」9.8%と「どちらかといえば支持する」26.4%を合わせた支持率は36.2%で、「不支持」19.9%と「どちらかといえば支持しない」17.6%の合計である不支持率の37.5%をわずかに下回った。

 これを「普段の支持政党」ごとに見てみると、支持率がもっとも高いのは自民党支持層で84.1%、次いで次世代の党支持層が75.0%、やや下がって維新の党支持層が55.2%、公明党支持層が54.9%と続いた。

 逆に不支持率がもっとも高かったのは共産党支持層で80.6%、次いで社民党支持層が74.3%、民主党支持層が69.6%だった。

 来年の参院選に向け、民主党と維新の党を軸とした野党再編の構想が持ち上がったかと思えば、安倍首相と維新の党最高顧問である橋下徹大阪市長が直接会談に臨んだりと、政局は予断を許さないが各党支持者の意識も大きく関わるのではないだろうか。

(グラフ1)あなたは安倍内閣の政権運営を支持していますか?

安保法制「反対」は安倍内閣支持層にも

 次にたずねたのが、自衛隊法や周辺事態法を含む安全保障関連法案について(グラフ2)。「賛成」10.0%と「どちらかといえば賛成」18.2%の合計は28.2%で、「反対」26.9%と「どちらかといえば反対」18.3%の合計45.2%を大きく下回った。

 これを内閣の支持層ごとに見てみると、「不支持」の層では91.0%、「どちらかといえば不支持」の層では82.0%と圧倒的多数が安保法制に「反対」と回答しており、「どちらかといえば支持」の層でも34.0%が「反対」と答えた。

 さらに内閣への支持不支持を表明していない層においては、85.5%が「よく知らない/応えたくない」と回答しており、国会での審議や国民への説明が不十分であることがうかがえる。

(グラフ2)あなたは自衛隊法や周辺事態法をふくむ安全保障関連法案についてどのように 考えますか?

 今回の調査では、わが国の外交・安全保障のあり方についても詳細にたずねたが、集団的自衛権や憲法9条改正には賛成よりも反対意見の方が多く、6割以上が「国民の理解が不十分なのでもっと時間をかけるべき」と答えている。

 どのようにして国を守り、平和に貢献するのか。いたずらに時間を費やすべきではないが、やはり拙速は避けねばならない。与野党ともに、真摯に議論を戦わせてほしい。

本調査レポートについて

本調査の詳細なレポートでは、性別や職業などの属性と各設問とをクロス集計した結果もご紹介しており、「政治山会員」の方は会員専用ページにてご購入いただけます。会員登録は無料です。

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<調査概要>

調査対象者 全国の17歳以上の男女
回答者数 4,275人
調査期間 2015年6月5日(金)~8日(月)
主な質問 【全体集計結果】
・属性(性別・年代・地域・職業・未既婚・子供の有無)
・普段、どの政党を支持していますか。
・安倍内閣が進める政策や法案について、どのように考えますか。
  外交・安全保障政策、経済政策、TPPの推進、安保法制、
  女性活躍、地方創生、18歳選挙権、労働法制
・わが国の外交・安全保障のあり方について、どのように考えますか。
  個別的・集団的自衛権、憲法9条、国連、テロとの戦争、後方支援
・普段、どのような媒体から政治に関する情報を取得することが多いですか。
【クロス分析結果】
・「性別/年代」と各設問への回答との関連性
・「職業」と各設問への回答との関連性
・「未既婚/子供」と各設問への回答との関連性
・「内閣支持」と各設問への回答との関連性
・「支持政党」と各設問への回答との関連性
調査手法 インターネット調査(政治山リサーチ)
調査実施機関 株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー

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<著者> 市ノ澤 充
株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー シニアマネジャー
政策シンクタンク、国会議員秘書、選挙コンサルを経て、2011年株式会社パイプドビッツ入社。政治と選挙のプラットフォーム「政治山」の運営に携わるとともにネット選挙やネット投票の研究を行う。政治と有権者の距離を縮め、新しいコミュニケーションのあり方を提案するための講演活動も実施している。
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