[岩手・軽米町]サインに気づいてあげる-大切な命を守るため (2019/12/18 マイ広報紙)
この記事は「広報かるまい 令和元年12月号(no.729)『特集 あなたのそばに 大切な命を守る』ほか」を紹介し、コメントしたものです。
先日、ある記事でアメリカの10代の自殺者が急増していることを知りました。日本の状況はどうなのだろう?と思い、インターネットで調べてみたところ、日本の自殺者の数は年々減少傾向にあることがわかりました(警察庁ホームページ)。ただ、減少傾向にあるとはいえ、一年間に2万人以上の方が亡くなっています。国や自治体が取り組むべき課題のひとつであることは間違いありません。
今回は、自殺に関連した記事を掲載する岩手県軽米町の「広報かるまい」令和元年12月号(no.729)の“特集 あなたのそばに 大切な命を守る”をとりあげます。この記事は、命を守るために、私たちが知っておくべきことは何か、またできることとは何か、について特集したものです。軽米町の自殺死亡率の現状や岩手県自殺防止センター理事長さんのお話をはじめ、身近な人の気づきの重要性、軽米町の取り組みなどが丁寧に取材、編集されています。自殺の理由は、貧困、失業、孤独、病気、かけがえのない人との別れなど、さまざまであるようですが、いずれも誰もが経験する可能性があるということを認識することが重要のようです。今回の記事は10ページにわたりますが、“誰にでも起こりうる”ということを念頭に、ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思います。もうすぐ年末年始の休暇に入ります。お正月明けは1年のなかで3番目に自殺者が多いそうです(1位が夏休み明け、2位が新年度直後)ので、この時期に特集を組むことは大きな意義があると思います。
悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聴いて、必要な支援につなげ、見守る人が「ゲートキーパー」です。その役割のなかで最も大切なのが「変化に気づく」ことと言われます。自殺を考えている人は、意識的、無意識的にサインを発しているそうです。身近にいる人が、そのサインにいかに気づいてあげられるか。-心に留めておきたいと思います。
☆岩手県軽米町の観光情報
軽米町のイベント、観光スポット、歴史・文化などを紹介した軽米町観光協会ホームページ「軽米町 観光&物産情報」はこちらです。
- [筆者](一社)自治体広報広聴研究所代表、公共コミュニケーション学会理事、元自治体職員、東京都在住 金井茂樹
- [参考]広報かるまい 令和元年12月号(no.729)
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