[横浜市]“どこに公園ができるのか?”がわかる広報紙は役に立ちます! (2017/6/6 金井茂樹)
この記事は「広報よこはま都筑区版 平成29年6月号『特集 平成29年度 都筑区内で実施される主な事業』」を紹介し、コメントしたものです。
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平成29年度が始まって2か月が経ち、自治体の新年度事業も本格的に始まりました。新年度の予算や事業に関する記事は、3~4月にかけての広報紙に掲載されることが多く、その後は広報紙に大きく取りあげられることは多くありません。
今回は、今年の4月号での予算編成記事につづいて、新年度の具体的な事業の特集記事を掲載している横浜市都筑区の「広報よこはま都筑区版」を取りあげます。この記事は、都筑区の「29年度の運営方針」と今年度に都筑区内で実施される道路、防災、環境、まちづくり、防犯、健康・福祉の6つの分野での主な事業の説明です。
たとえば、道路に関しては、「幹線道路に自転車専用通行帯を設置し、歩行者と自転車が安全な通行をできるようにします。」「歩道の設置・拡幅を行うことにより、安全に通学できるようにします。」といった説明があり、この記事を読めば“何のために”“どのような工事”が実施されるのかがわかります。またPDF版では、それぞれの事業が地図上に示され、“どこ”で工事が行われるかもわかるようになっています。道路名称だけではなかなか場所がわからないことが多いので、これはとてもわかりやすいと思います。
また、環境では“どこの公園が整備されるか”がわかるようになっています。4月号の予算記事につづき、6月号での事業の具体的な説明は、4月以降に新たに住民になった方に目に留まりやすいですし、多くの人が具体的な行政の取り組みを理解する機会になると思います。
新年度の予算規模や予算配分は重要ですが、より具体的にどの道路の工事が行われるのか、どこに公園ができるのか、子育て支援はどれだけ充実するのか、といった具体的な説明がないとなかなか記憶に残りません。これは政令市の行政区発行の広報紙だからできることなのかもしれませんが、他の自治体でも予算特集号とは別に具体的な事業の特集記事をぜひ期待したいと思います。
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- [筆者]「自治体広報広聴研究所」代表、公共コミュニケーション学会会員、元自治体職員、東京都在住 金井茂樹
- [参考]広報よこはま都筑区版 平成29年6月号