[千葉・松戸市]逆に知りたくなる! 「プロボノチャレンジ」ってなに!? (2017/5/22 あんびるえつこ)
この記事は「広報まつどNo.1577 2017年5月15日号プロボノチャレンジ説明会』」を紹介し、コメントしたものです。
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地元に住んでいたら、いろいろなところで耳にし、なんとなく共有しているものってありますよね。私が生まれ育った横須賀市では、「はまゆう」が、まさにそういう存在。一般的には、あまり聞きなれないようで、うちの子どもたちに「はまゆう」と言っても、植物であることさえわからないくらいです。しかし横須賀市民にとっては、市の花でもあり、馴染み深いもの。市内には「はまゆう」を冠したお店や場所もあり、実物の花もよく目にします。故郷を離れた今は、「はまゆう」と聞くだけで、ちょっとした郷愁を感じたりする存在です。
「マイ広報紙」で各地の広報紙を見ていると、こうした地元でのみ通用する言葉に出会うことがよくあります。今回、千葉県松戸市の『広報まつどNo.1577 2017年5月15日号』の見出しで出合った「プロボノチャレンジ」もおそらくそうなのでは…? と推測するのですが。市民でない私が、初めて記事のタイトル「プロボノチャレンジ説明会」を目にした時、何の説明会なのか、まったく想像もつきませんでした。
記事によると、なんでもプロボノとは「公共善のために」を意味するラテン語に由来する言葉で、「社会的・公共的な目的のために、仕事で培った経験やスキルを生かすボランティア活動」を意味するのだとか。ラテン語由来とは、どうりでわからないはずです。
と、ここまで本文を読んでみて、どうやらボランティアの募集のようだ…ということは、なんとなくわかってきました。それでも、まだ全体像が見えてきません。そこで、記事に記載されているURLを検索してみると…。なんて、画期的な取り組みなのでしょう! へえーと、思わず声をあげてしまいました。
この「プロボノチャレンジ」、ただのボランティア募集ではなかったのです。URLをクリックして出てきたのは、「都市型介護予防モデル 松戸プロジェクト」の文字。そう、これは、地域活動への参加で健康寿命を延ばす「全国に先駆けた科学的研究プロジェクト」だったのです。高齢者をはじめとする市民がボランティアとして地域活動に参加することで、市民の健康が向上し、また同時に地域も活性化します。加えて、こうした運動を、科学的に研究することで、これから各地で問題となる高齢化社会のモデルにもなる…。まさに三方よしのプロジェクトというわけです。
壮大な計画を知ることで、私の「プロボノってなに?」という旅は終わりました。おそらく地元では共有されているであろう、新しい言葉を見つけたことで、ちょっとした冒険ができた気分でした。
いろいろな地域の広報紙には、こうしたちょっとした冒険の種が埋め込まれています。そして、こうしたちょっとひっかかる「わからない言葉」を見逃さず、ネットを駆使して探ると、思いもよらないことが発見できるかもしれません。ところで、私が今住んでいる文京区にも、区民なら耳にしたことがあるであろう、造語があります。それは「b-lab(ビーラボ)」です。さて、なんのことでしょう? わからない方は、ぜひ、冒険の旅へ!
- [筆者]「子供のお金教育を考える会」代表、文部科学省消費者教育アドバイザー、神奈川県消費生活審議会委員、経済教育学会理事 あんびるえつこ
- [参考]広報まつどNo.1577 2017年5月15日号