[東京・中央区]子どもの得意スポーツ発見事業講演会 (2015/9/24 金井茂樹)
昨今、子どもたちの体力の低下が問題になっています。その原因は「保護者が子どもの外遊びやスポーツの重要性を軽視して子どもに積極的に体を動かすことをさせなくなったこと」「スポーツや外遊びに不可欠な要素である時間、空間、仲間が減少したこと」「偏った食事や睡眠不足など子どもの生活習慣が乱れていること」などにあると指摘されています(中央教育審議会資料)。また、「平成26年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果報告書」では、男女ともに、幼少期の運動経験や好き・きらいがその後の運動習慣や体力・運動能力に大きな影響を与えていること、そして、単一の運動よりも様々な運動を経験することが、より良い効果をもたらすことが期待できると報告されています。つまり、子どもの頃の運動習慣は重要であるものの、昨今の子どもたちのスポーツ環境は悪化しているということです。
そこで、今回は中央区「区のお知らせ 中央」9月11日号の“子どもの得意スポーツ発見事業講演会”をとりあげます。この「子どもの得意スポーツ発見事業」は、運動に関する基礎を培う時期の児童が、体や体力づくりに関するさまざまな体験を通して、自身の可能性と自分にあったスポーツ分野を見つけることで、スポーツへのきっかけづくりとなることを目的とした教室です。中央区が日本体育大学と協力して実施している事業です(詳しくは中央区公式ホームページに掲載されています)。今回の講演会は、この事業の一環として実施されるもので、日本体育大学スポーツ教育学部助教の安達瑞保さんから“体が強くなる食事“を学ぶことができます(対象者は区内在住・在学の小学生の保護者の方)。申し込みのはがきには講師への質問事項を記入することになっているので、同世代の子どもをもつ保護者の方々と疑問点を共有することができると思われます。
子どもたちのスポーツ環境が悪化しているなかで、子どもたちの体力づくりには保護者の協力が必要になっています。子どもたちの体づくりにとって重要な“食事”を学ぶことができる機会をぜひ活用していきたいと思います。
- [筆者]「自治体広報広聴研究所」代表、公共コミュニケーション学会会員、元自治体職員、東京都在住 金井茂樹
- [参考]区のおしらせ 中央 平成27年9月11日号