[静岡・島田市]消防団員を支える笑顔守り人 (2015/9/3 公共コミュニケーション学会 広報紙オープンデータ研究会 自治体広報担当)
消防組織の一翼を担い、地域防災の核として活動している「消防団」。
消防団の団員は、会社員、自営業などそれぞれ職業を持ち、火事、事故その他の災害が発生したときに、地域を守るため、現場に駆けつけ、消火活動、人命救助活動、災害復旧活動などにあたっています。
かくいう私も自治体職員としてまちづくりに従事するとともに、まちを災害から守る「消防団員」として地域防災活動を行っています。
未曽有の被害を出した東日本大震災から4年半の月日が流れようとしていますが、この東日本大震災においても、たくさんの消防団員が活躍したことをご存知の方も多いと思います。そこにはきっと地域を守る消防団が存在したからこそ、救えた命が多くあったことと思います。
しかし近年、消防団員の高齢化や団員数の減少が、消防団の存続、しいては地域防災にとって、ひとつの課題となっています。
このような中、静岡県島田市の広報紙「広報しまだ」では、「消防団員を支える笑顔守り人」と題したコーナーを設け、消防団員にスポットを当てるだけでなく、団員を支える周りの人々の声を紹介しています。
消防団自体の活動や団員自身の声を紹介する広報紙は目にすることはありましたが、このように周りで支える人々の声を紹介する取り組みは珍しいと思います。
防災の要は地域にあり、その中で、地域に密着した活動を行っている消防団は地域防災の核といえます。
取り組みは決して大きなものではないかもしれませんが、「広報しまだ」のように、まちの広報紙の中で身近な声を紹介することは、地域を守る消防団の強化につながり、そして地域防災力の向上にとって大切なことなのかもしれません。
- [筆者]公共コミュニケーション学会 広報紙オープンデータ研究会 自治体広報担当
- [参考]広報しまだ 平成27年8月号