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さまざまな活動内容で地方創生を応援する「地域おこし協力隊」とは (2017/1/25 nezas)

地方から都心へ人が流出し、地方の働き手が少なくなっています。何とかこの状態から脱却するために地方の自治体はさまざまな取り組みを行っています。

今回は、その取り組みの中の一つである、「地域おこし協力隊」についてご紹介します。

地域おこし協力隊のの公式サイト

「地域おこし協力隊」とは?

「地域おこし協力隊」とはいったいどのようなものなのでしょうか。公式ホームページでは以下のように定義されています。

『「地域おこし協力隊」とは人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図ることで、意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度です』(地域おこし協力隊公式HPより)

地域おこし協力隊は、その地域外の人が数年間地域協力活動に従事し、地域おこしに貢献するための取り組みです。基本的に地方自治体単位で募集・採用が行われており、福利厚生や住宅環境の待遇なども各自治体によって異なります。

任期は1年以上3年以下で、各自治体が設定しています。また、任期期間に関わらず、住民票の移動が必須となります。そして実際に準公務員のような立場で仕事をして毎月の給与をもらいます。

2014年6月に安倍首相は地域振興策を策定・推進することを目的として、島根県と鳥取県を視察しました。このとき島根県出雲市では、この地域で地域活性化に貢献している「地域おこし協力隊」と意見交換を実施したのです。この意見交換などで手応えを感じたのか、3年間で3,000人の増員目標も掲げています。

「地域おこし協力隊」の活動内容・活動例は?

「地域おこし協力隊」は、その自治体の要請に従い業務を行います。具体的にはどのような活動を行っているのでしょうか。大きく三つに分けて紹介します。

● 地域の情報発信
地域のイベントや伝統文化をSNSやブログを通して配信したり、冊子を制作して情報発信をしたりしているそうです。また、移住・定住者向けのサイトの運営、空き家バンクの登録を行ったりする場合もあります。

● 地域の体験
地域の特色や特産物をより知ってもらうために、体験できるイベントや催しを開催しています。

たとえば、商店街の空き店舗を使用し、伝統工芸品の教室やハンドメイド品のフリーマーケットなどを行ったりしています。また、高齢化が進んでいる離島では、都心部の看護・介護を学んでいる学生を招いて離島の介護状況について学び、夜はそのまま島の民家に宿泊するという活動なども行っています。

● 地域で起業
「課題のあるところにビジネスチャンスがある」という考えから、ローカルベンチャースクールというプログラムがあります。これは総務省の協力のもと、将来地方で起業をしたい人と起業家を応援する自治体の双方をサポートするプログラムです。

このプログラムには、これから地域おこし協力隊に応募し、地域で独立や起業を考えている起業志望者向けの準備クラスと、既に地域おこし協力隊として勤務している起業志望者向けの起業実践クラスの2クラスがあります。

移住・定住への第一歩

地方の活性化は、その地域に住む人が暮らしやすくなるばかりか、若い働き手が地方に増えることも期待できます。働き手が増えれば地方の企業活動も活発となり、収益が上がるでしょう。そして、収益が上がれば納める事業税も多くなり、地方行政のサービスもよくなり、住民に提供されるという、好循環が起こります。

もしそのままその地域に住むのであれば、就職先や住む家などは地域おこし協力隊の任期満了までに探すことができるため、余裕を持って取り組むことができます。また、地域おこしの業務に従事することによって、地域の雰囲気もつかむことができるでしょう。

Iターンなどを検討している人は、地域おこし協力隊の制度を活用してみてはいかがでしょうか。

提供:nezas

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