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「週末の田舎暮らし」の神奈川で二地域居住という選択 (2016/7/30 nezas)

関連ワード : 神奈川 移住 

 「二地域居住」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。二地域居住とは、地域復興のために国土交通省が推進している取り組みのことです。この二地域居住には神奈川県が適しています。

 今回は、この二地域居住とはなんなのか、また、なぜ神奈川県が適しているのかを説明します。

湘南の海

国が推奨する「二地域居住」とは

 二地域居住とは「平日は都市で働き、週末や休暇時にだけ自分の好きな地域に滞在する移住形態」のことをいいます。似たような意味で「遠距離通勤」がありますが、こちらは「日中は都市で働き、住居は都市から少し離れた地域に滞在する形態」のことで少し異なります。

 二地域居住の意義は簡単にまとめると以下の4つとなります。

  1. 都市住民は、「こころの時代」の多様なライフスタイルを農山漁村で創造することが可能
  2. 都市生活では難しかったプライベートな書斎やアトリエ、音楽演奏室等の所有が実現
  3. 農山漁村の側でも、一定規模の消費需要、住宅需要等を創出、地域のコミュニティ活動や地域文化活動等の新たな担い手の増加
  4. さまざまなケア等の生活面や震災等の災害に対するセーフティ・ネット(安全網)の役割

(国土交通省『「『二地域居住』の意義とその戦略的支援策の構想」について』より転載)

 人口減少が問題視されている日本で、全ての地域で定住人口を増やすことは不可能です。そのため、二つの地域に生活拠点をもつ二地域居住を推進し、地域への人の移動、移動に伴う活性化を狙っています。

二地域居住に適している神奈川県

 この二地域居住になぜ神奈川が最適なのでしょうか。それは、東京からほど近い好立地でありながら、海や緑豊かな地域があり、しっかりと里山での暮らしができるためです。

 松田町を例にあげてみましょう。松田町は県西部に位置し、総面積の94%が山間部という大自然が魅力的な街です。とはいえ、東名高速道路の大井松田ICや小田急電鉄の新松田駅、JR東海・御殿場線の松田駅と、交通アクセスに優れています。

 他にも、小田原市をみてみましょう。小田原市は後北条氏の城下町、東海道屈指の宿場町、政財界人や文化人の別荘・居住地として発展してきた県西地域の中心都市です。豊かな緑や清流、海、肥沃な大地、温暖な気候と、長きにわたって人々に愛されてきた環境が整っています。鉄道は5社6線が乗り入れており、市内には18の駅があるなど、交通アクセスは抜群です。また新幹線や小田急ロマンスカーの停車駅という点もポイントが高いといえます。

 神奈川県は東京の隣に位置し、移住の候補地としてはあまりなじみがないかもしれません。移住先として考えるにあたり、どのような生活ができるのかは実際に体感してみないとわからないこともあります。

「トライアルステイ」に参加してみる

 そこで、移住する前に是非体験しおきたいのが「トライアルステイ」です。

 トライアルステイとは移住前に、候補地での生活を体験するプログラムのことで、この取り組みは神奈川県でも行われています。

● 三浦市
 三浦市では、東洋大学、東京R不動産の3者が提携し2015年10月にトライアルステイの取り組みがスタートしました。市内の空き家に実際に2週間程住んで三浦の魅力を肌で感じることができるという、移住検討者には嬉しいプログラムです。

 加えて、ただ寝泊まりするだけでなく、期間中に市内ツアーや交流会などで地域の人々との交流も図ることにより、より現実味のある時間を過ごすことができます。市内ツアーで三浦海岸の大根干しや諸磯湾、一面の大根畑など、三浦ならではの風景は参加者に好評だったそうです。

 このプロジェクトには21組の枠に、20代から70代までの76組もの応募がありました。中でも「子育て世代」「男性」からの応募が多くみられました。これは、三浦市が都内までの通勤が可能であるという利便性が高い環境にあることが理由と考えられます。

● 鎌倉・逗子
 鎌倉・逗子では、地元企業が取り組みを行っています。近い将来、鎌倉・逗子に引っ越したいと考えている人たちのために、「近い将来、鎌倉・逗子で 暮らしたい/働きたい学(第2期)」を2016年3月に開催しました。移住や仕事場の移転を本気で考えている人の背中を押すために、鎌倉・逗子での生活を伝える講師陣たちによる講義が開催されています。昨今では、鎌倉・逗子で暮らしながら都内へ通勤するだけでなく、仕事場も鎌倉・逗子へ移す人も見受けられるようになりました。

まずはフェアで情報収集

 二地域居住と、それに適している神奈川県について紹介しました。神奈川県の二地域居住に少しでも魅力を感じた方は、フェアなどのイベントに参加してみてはいかがでしょうか。

 過去には2016年3月、神奈川県では県主催の「神奈川県移住情報発信フェア」を開催し、神奈川県内の11の市町村(横須賀市/小田原市/三浦市/秦野市/南足柄市/二宮町/松田町/山北町/箱根町/愛川町/清川村)が一堂に集結し、それぞれの魅力を発信しました。7月にも開催され、今後も継続的に行われそうです。

 移住を検討していても、それぞれの市町村の情報を得る機会がないため、踏み出せない方も多いでしょう。フェアでは、気になるところを納得いくまで、担当者から直接聞くことができます。地域の声を聞くことで移住のイメージをより具体的なものにできるでしょう。

提供:nezas

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