最高裁判所が自衛隊の合憲性を判断した裁判ってある? (2016/4/11 法、納得!どっとこむ)
Q.
昨今、安保法の改正で国会が揺れていますが、最高裁判所が自衛隊の合憲性を直接的に判断した裁判例はあるでしょうか?
1.ある
2.直接的に判断した裁判例はない
A.
正解(2)直接的に判断した裁判例はない
違憲か合憲かを判断する場合、日本では当事者間で争われている事情の中で、憲法上の問題が発生した場合に審査する「付随的違憲審査」という仕組みが採用されています。ある法令が違憲かどうかを直接的に問えないのが特徴です。
事例を通じて判断に踏み込むかが注目されたのが「砂川判決」(最大判昭和34年12月16日)です。これは、米軍基地の拡張に反対する住民が基地内に立ち入ったことを罪に問われた事件です。
この判決のなかで最高裁判所は「(憲法9条が)自衛のための戦力の保持をも禁じたものであるか否かは別として」と延べ、判断に踏み込んでいません。
そして、その後も直接的に自衛隊の合憲性を判断した最高裁判所の裁判例はありません。