千葉市が始めた「在宅介護の訪問レッスン」とは? (2016/1/7 介護のほんねニュース)
千葉市が「在宅介護の訪問レッスン」事業をスタート
オムツの替え方や、ベッドから車いすに安全に移乗介助する方法など、頭では理解できていても、いざ実践となると思うようにいかない…。はじめての介護では、日常の介助ひとつひとつに戸惑ってしまうことが少なくありません。
こうした現状を受けて、千葉市は昨年10月から、高齢者を自宅で介護している家族を対象に、「介護の訪問レッスン」をスタートしました。自宅に講師を招き、介護を教わることにどのようなメリットがあるのでしょうか?
1時間の介護レッスンが無料
千葉市が取り組む介護の訪問レッスンは、講師が自宅で介護を実践的に教えてくれるというもの。市内に住所があり、高齢者を自宅介護している人や介護見込みの人であれば、1時間のレッスンを無料で受けることができます。講師となるのは、訪問アドバイザーとしての研修を受けたホームヘルパーや介護福祉士など、介護現場を知るプロフェッショナル。実際に介護に携わる人から、介護を間近で学ぶことができるのはいい機会ですね。
出典:https://www.city.chiba.jp/
自宅訪問レッスンの魅力は?
介護の訪問レッスンを受ける最大の魅力は、家族にぴったりな介護を教わることができる点にあります。これまでも、自治体などが主体となって、家族が介護を学ぶ場がひらかれることはありました。ですが、必要な介助は人によって違いますし、自宅の段差、スペースなど介護環境も異なりますから、教科書どおりでは対応できないこともあるようです。訪問レッスンであれば、講師が実際に自宅を見て、スペースなどを考慮したうえで教えてくれるので、家族にとってベストな介助方法が見つかるかもしれません。より安全でスムーズな移乗介助方法などを学ぶことができれば、介護をする家族の不安も減りますね。それから、講師を1時間独占することができるので、介護に関する日ごろの疑問を打ち明けることもできます。
在宅介護の負担を減らすために正しい介助方法を学ぼう
高齢化が急激に進み、在宅介護をする家庭は年々増えています。なかには、適切な介助方法がわからず、手さぐりで介護をしているという人も少なくないといいます。そんなとき、介護のプロから、自宅介護のコツを教わることができれば、介護にあたる家族の負担を減らすことにもつながるかもしれません。自治体が「介護の訪問レッスン」に取り組むのは、千葉市が初。千葉市にならって、他の自治体にもこのような取り組みが広がっていくといいですね。