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副大臣を辞め自民党を離党した福田峰之氏に聞く―新党に見た“希望”とは (2017/9/29 政治山)

 9月中旬から解散風が吹き始め28日には衆議院解散、10月10日公示22日投票の総選挙に向けて、政界は目まぐるしい動きを見せています。9月25日には福田峰之内閣府副大臣が辞任し自民党を離党、小池百合子東京都知事率いる新党への参加を表明し話題となりました。なぜ現職の閣僚が職を辞して新党設立に参加したのか、その真意をうかがいました。

――なぜ自民党を離党したのでしょうか?

 自民党には30年以上お世話になり、自民党の政治家として長年歩んできました。党の理念への共感は変わらないし、日本を支えてきた立派な政党だと思います。しかし私は、今の自民党ではできないことをやりたいと考えていました。

 それは一言でいえば、しがらみのない政治です。既得権益に縛られずに政策を実行し、新しい社会に望まれる人材、新しい政治家を輩出する、そんな政党を作っていきたいと思い、離党を決断しました。

福田峰之 前衆院議員

――保身のための離党ではないかと指摘する声もありますが。

 選挙区の方々や自民党関係者には、本当に申し訳なく思っています。ただ、私の想いを実現するためには、既存の政党ではないことが何より重要でした。

 選挙区情勢が厳しかったことは事実ですが、新しい党で、新たな選挙区で挑戦することにも大きなリスクがあります。今は30歳の時、初めて選挙に立候補したときと同じ気持ちです。青臭いと笑われるかもしれませんが、より高いリスクを取ってでも夢・希望に挑戦したい。政治を変え、国を良くすることで、お世話になった人たちに恩返ししたいと思っています。

――自民党には、同じような考えの議員もいるのでしょうか?

 それは分かりません。そもそも議員は有権者の負託を受けて議席を担っているわけで、政治家の出処進退は自ら決めるべきものです。誰と相談してとか、みんなで一緒に、というのは少し違うのではないかと考えています。

――では、取り沙汰されている小池知事の国政復帰も本人次第だと。

 はい。いずれにしても、首班指名で誰に投じるかを決めるのは、選挙の後のことです。実際にどのような判断をされるか分かりませんが、一政治家として、信念に従って判断すべきと思います。

――結果的に、民進党の議員とも合流することになりましたが。

 正直、民進党の合流は想定外でした。何とか今の政治を変えたいというエネルギーが思いのほか大きく、そのチャンスだと感じているのかもしれません。理念が一致するのであれば、歓迎すべきと思います。

福田峰之 前衆院議員

――今度の衆院選は、政権選択の選挙となるのでしょうか?

 もちろん政権を目指すべきと思いますが、個人的にはそんなに甘いものではないとも感じています。まずは有権者に対して、選択肢を示すことが何より重要です。今のままでは自民党に(票を)入れるしかないという状況は、有権者にとっても自民党にとっても良いことではありません。改革保守の基本理念を明確にして候補者を擁立するというのが、今回の選挙の意義ではないかと思います。

――最後に、希望の党について展望をお聞かせください。

 企業に例えると、IPOを目指すベンチャーなのだと思います。これまでの政治を一旦リセットして、しがらみのない政治を実現していきます。自民党とは政策を競い、切磋琢磨することで官僚頼みの政治から脱却します。そして選挙の際には、有権者に対してきちんと政策を示し、実現することのできる政党を目指したいと考えています。

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