【海外】与党勝利も7議席減 中華系の支持を得られず―マレーシア ネット選挙ドットコム 2013年5月8日
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与党連合・国民戦線が133議席獲得
マレーシアで5日、連邦下院(定数222、任期5年)選挙が行われた。ナジブ首相(59)の与党連合「国民戦線(BN)」が過半数の133議席を獲得し、勝利した。アンワル元副首相率いる野党連合「人民連盟」は、89議席を獲得、前回の82議席から7議席増やした。
これは、56年間におよぶ連立与党の歴史の中で、最悪な結果となった。選挙前の世論調査によると、野党連合が勝利する可能性も予想されていた。投票率は約80%で、1957年の独立以来、最高記録だった。
一方、アンワル元副首相は、選挙で不正が行われたとして、選挙管理委員会に調査を要求。ただし、選挙結果に異議申し立てをするかどうかは決定していないようだ。
Image: Dato' Sri Mohd Najib/by Foreign and Commonwealth Office
民族の融和と国民統合
ナジブ首相は選挙結果について、「中華系国民が思った以上に野党側の支持に回った」と語った。マレーシアにおいて中華系は4分の1を占め、マレー系を優遇する政策や汚職などの理由から、与党の国民戦線に背を向ける傾向を見せている。
さらに、ナジブ首相は「われわれは、さらに国民和解のために力を尽くし、いかなる形の過激主義や人種差別にも闘っていく」と強調した。
多民族国家であるマレーシアは、マレー系が約66%、中国系が約25%、インド系が約8%と、民族の融和と国民統合が主要課題である。
▼外部リンク
ハンデルスブラット紙(Handelsblatt)
http://www.handelsblatt.com/politik/
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