「日本の政治に期待」は5人に1人、改善には若手議員の選出が必要―18歳意識調査 (2023/3/3 政治山)
日本財団は1月から2月にかけて、「国会と政治家」をテーマに54回目の18歳意識調査を実施し、政治に対する関心の度合い、国会・国会議員に対する印象や意見を聞きました。この結果、過半数が「自分の現在または将来に関係のあることだから」などとして政治に関心を示す一方で、今の政治の「不測の事態に対する対応」や「民意の反映」「クリーン度」などを否定的に評価し、国会の現状を過半数が「有意義な政策論議の場となっていない」、6割以上が「若者の意見が取り上げられやすい場となっていない」としています。
その上で今の政治に「期待できる」か、の問いに「そう思う」の回答は5人に1人、残る8割は「そう思わない」と答え、国会をよりよく機能させる方法として、より多くの若手議員の選出やオンラインの活用で政治に対する関心や意欲を高めるよう求めています。
本調査の結果を受けて、日本財団の担当者は以下のように述べました。
「若者の政治不信が顕著となった。過半数が政治や国会への関心を示しているのに、信頼度・政策論議への評価は総じて低い。国会の現状に対する自由記述でも不満の声が噴出しており、次代を担う世代の目線に立った国会運営が求められる。
高齢多選や議員の世襲にも約半数が厳しい目線を向けた。若者の意見が反映されていないとの回答割合が多く『政治から置き去りにされている』という意識が根底にありそうだ。国会改善策の問いでも『より多くの若手議員の選出』の回答が最多だった。
投票のオンライン化といった政府による具体的な制度改革とともに、政治家が若者を含めた全世代を念頭に未来の具体的なビジョンを示すことが、若者の政治参加への意識醸成・投票率向上への鍵となるのではないだろうか」
■18歳意識調査「国会と政治家」の概要
調査対象: 全国の17歳~19歳男女、計1000人
実施期間: 2023年1月27日(金)~2月1日(水)
調査手法: インターネット調査
調査結果: 詳細は以下にて公開中
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2023/20230228-85605.html
■18歳意識調査とは
民法の改正に伴い2022年4月に成人年齢が18歳となり、次代を担う若者の意識を知り、記録する重要性が高まっている。日本財団は選挙権年齢の引下げを受け、2018年10月から全国の17~19歳1000人を対象にインターネットで価値観、政治・選挙に対する態度、社会課題の理解などを継続的に調査している。
「18歳意識調査」のプロジェクトページ
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