[寝屋川市]生活保護業務にAIを導入 (2025/7/2 株式会社ぎょうせい)
大阪府寝屋川市(22万7500人)は、生活保護業務に特化したAI支援サービスを導入した。
このAI支援サービスは、北日本コンピューターサービス㈱が開発した「WAISE(ワイズ)」で、生活保護業務において職員が実務上使用する6つの資料(生活保護法令、実施要領、課長通知、問答集、関係通知、運用事例集)を登載し、AIにより最適な情報や回答案を提示するもの。
従来は市民から相談や質問があった場合、職員が膨大な資料の中から関連情報を調べ出す必要があり、回答や決定に時間を要していたが、AI支援サービスの導入により、情報アクセスの迅速化と業務の効率化を実現した。
例えば、「通勤のために自動車を保有することは可能か」と入力した場合、自動車以外に通勤方法が全くないか、または自動車以外での通勤が極めて困難であるケースでは、保有が認められる、という内容が表示される。その根拠をもとに、収入認定について市としての取り扱いを決定する。
事例の記録も可能で、実践知や経験則が蓄積でき、ノウハウの継承という課題にも対応。新任の職員でも、素早く、簡単に必要な情報を見つけることができ、生活保護業務を迅速に進めることができる。
今回のAI支援サービスの導入によって、今まで資料調査に要していた時間を相談や訪問などに充てることができようになり、市民サービスの向上につながることが期待されている。
(月刊「ガバナンス」2024年9月号・DATA BANK 2024)
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